カスタマーサクセスのKPIは何を設定するべき?
KPIを設定する際の3つの注意点も紹介!
カスタマーサクセスとは?
カスタマーサクセスとは、顧客を成功に導くために能動的に働きかけていく活動のことです。 カスタマーサクセスの言葉は2000年ごろから使い始められ、SaaSなどの月額課金型(サブスクリプション)のサービスの普及と同時に一気に広がっていきました。
カスタマーサクセスの活動は、契約前から適切なプランを使ってもらうための提案を行なったり、導入されてから定着するまで手厚くフォローしたりと商材や企業の思想によって、実際に取り組んでいる内容も大きく異なります。
事業を成長させていくためには、一度利用を開始した顧客に長く使ってもらうことで売上も利益も最大化されるため、カスタマーサクセスは非常に重要な役割の1つと言えます。
カスタマーサクセスのKPIを設定する際の注意点
カスタマーサクセスのKPIを設定する際に注意すべきことは、大きく3つあります。
✔️注意点1:自社の商材に合わないKPIを設定しない
カスタマーサクセスに関する情報も多く出回っており、どの企業がどういうKPIを設定しているかという情報も入ってきます。 しかし、それをそのまま自社の指標に設定することは非常に危険です。
自社の事業フェーズにやビジネスモデルで、KPIに設定するべき指標も変わりますので、自社に合ったKPIを設定しましょう。
✔️注意点2:アクションと紐づかないKPIを設定しない
KPIは事業の実績や取り組みを評価するための指標です。
このKPIが取得することや数字に反映されるのにかなりの時間がかかってしまうのであれば、その数字の反映を待つ前に顧客離れが加速する可能性もあります。
例えば、顧客の契約更新タイミング時の更新率をKPIにおいて、その商材が1年契約だった場合は、数字が反映されるまでに数ヶ月〜1年かかりますので、もっと短期的に取得ができ、日々の業務のアクションと紐づく指標を設定する必要があります。
✔️注意点3:KPIは事業のフェーズなどによって変えていく
KPIは事業のフェーズやその時々の課題感に応じて変えていく必要があります。
1回KPIを設定して終わりではなく、そのKPIが改善されることでKGIの数字の改善や課題の解決に繋がるのかを検証し、実態と合わなくなったのであれば他の必要な指標をKPIに設定しましょう。
カスタマーサクセスの代表的なKPIとは
カスタマーサクセスの活動の中でよくKPIとして設定されるのは、以下のようなものです。
✔️Net MRR
Net MRRとは、Net Monthly Recurring Revenueを略した言葉で、月間経常収入のことです。
Net MRRは、次の式で求められます。
Net MRR=前月のMRR+New MRR+Expansion MRR+Downgraded MRR+Churn MRR
・New MRR:新規で契約した顧客のMRR
・Expansion MRR:プランやメニューのアップグレードやクロスセルなどによって追加で形状されるMRR
・Downgraded MRR:プランやメニューのダウングレードによって損失が発生した分のMRR
・Churn MRR:解約によって損失が発生した分のMRR
この指標はKGIとして置かれることも多いですが、既存の顧客のアップセルやダウンセルの金額、解約によって生じた金額を知るためには、これらの項目のそれぞれを把握する必要があります。
この指標を定点観測して、アップセル・ダウンセルした顧客、解約した顧客の特徴や要因を分析して傾向を捉え対策を実施することにより、カスタマーサクセス部門を起点にNet MRRを最大化させることに繋がります。
✔️解約率(チャーンレート)
月額課金(サブスクリプション)のサービスでは、LTVを最大化させるためには解約率を下げていくことが非常に重要です。
解約率(チャーンレート)には、
・アカウントチャーンレート(全体の顧客アカウント数に占める解約したアカウントの割合)
・レベニューチャーンレート(MRRに占めるアカウント解約によって損失となるMTTの割合)
の2つがあり、それぞれを下げるように動く必要があります。 ただ事業の売上や利益を最大化させるためには、レベニューチャーンレートをKPIに定め、大口顧客の解約を防ぐことに注力していく必要があります。
✔️アップセル/クロスセル・NPS
NPSとは、「そのサービスをどれくらい知人や友人に勧めたいか」を定量的に測ったスコアで、NPSのスコアが高いほどアップセルやクロスセルの可能性が高いという相関関係も出ています。
顧客単価を最大化させることや新規顧客獲得のためのカスタマーマーケティングを行う上で、非常に重要な顧客になりますので、定期的にNPSを取得し、顧客とコミュニケーションを取っていくことが重要です。
✔️ヘルススコア・オンボーディング完了率
ヘルススコアは、顧客のサービスの活用度合いや頻度など様々な項目を元に計測を行う指標で、顧客の異常を発見する際に使います。 顧客の異常が発見されてすぐにプロアクティブな活動を行うことで解約を防げることにも繋がりますので、自社でカスタマイズした項目を元にヘルススコアをKPIに設定することも重要です。
また、オンボーディング完了率はヘルススコアのスコアや解約率にも影響を与える可能性が高く、オンボーディング完了しないことによる解約は商材関係なく高い傾向にありますので、この指標は多くの企業でKPIに設定して定点で観測されています。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの役割と追うべきKPIの違い
カスタマーサクセスは顧客の成功も目的とした活動、カスタマーサポートは顧客の不満や課題の解消とそもそもの役割が異なるため、KPIもそれぞれ分けて設定する必要があります。
カスタマーサポート業務のKPIでは、顧客からの問い合わせ数、問い合わせへの返答までのスピード、問い合わせ後の顧客満足度などがKPIに定められることがあります。
☝️"チャネルトーク"を利用して、カスタマーサクセスのKPIを達成しよう!
チャットボットツールの「チャネルトーク」では、カスタマーサクセスやカスタマーサポート部門での利用も増えています。
✔️顧客向けの管理者向けサイトにチャネルトークを実装し、管理者向けサイトの使い方を説明するようにメッセージを配信することで簡易的なオンボーディングツールとしての活用。
✔️お問い合わせのログを蓄積し、その後のプロダクト部門へのフィードバックを行うことでプロダクトをアップデートしていくチームを跨いだ連携のデータの収集・分析での活用。
様々な活用方法があります。
ぜひ、カスタマーサクセス活動で課題がありましたら、チャネルトークのメンバー活用方法などをお気軽にご相談ください!
チャネルトークのサイトはこちら👉https://channel.io/ja