アパートアイ|チャット・電話対応からCS分析・レポート作成までAIで完結!
マンション生活支援アプリのアパートアイは、ALFとAI CoSで電話中心の問い合わせ対応とレポート作成を自動化。ALF解決率74%、オペレーター追加採用0人を実現した事例を紹介します。
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事例サマリー
企業名:アパートアイ(아파트아이)
業種:ITプラットフォーム(マンション住民向け生活サービス)
課題:
KPI・SLAレポートを手作業で作成しており、約10日かかっていた
対応件数しか載っていないBPO(外部委託)のレポートでは、運営戦略を立てにくかった
問い合わせ全体の80%が電話で、チャットの窓口がなかった
会員数の増加に伴って問い合わせが増え、オペレーターの追加採用が避けられなかった
活用機能:チャネルトーク(チャットALF、ボイスALF)、チャネルワークス(AI CoS、ノートブック)
成果:
KPI・SLAレポートの作成が10日から「リアルタイムで確認」に短縮
週次レポートを自動化
ALF解決率74%(2026年8月時点)
会員数が約200万人増えても、オペレーターの追加採用は0人
1. 導入企業のご紹介
企業名:アパートアイ
業種:ITプラットフォーム(マンション住民向け生活サービス)
設立:2022年
売上:50億ウォン(2025年時点)
概要:アパートアイは、マンション住民の暮らしをアプリひとつで支えるマンション生活支援プラットフォームで、全国約3万の団地・1,200万世帯が利用しています。共同住宅管理ERP「XpERP」と連携した管理費の照会・支払いサービスから始まり、現在は電子請求書、来訪車両の予約、苦情・要望の受付、コミュニティ、電子投票など、マンション生活に必要なサービスを幅広く提供しています。特に、住宅修理サービス「アパートケア」を通じて、管理事務所では対応しにくい住戸内の生活修理までサポートし、マンション生活全般を解決する「オンライン管理事務所」へと領域を広げています。
2. 導入の背景
アパートアイのCSでは、外部委託(BPO)先に所属するオペレーターが電話と掲示板の問い合わせに対応し、BPOの現場管理者1名がオペレーターの採用から教育、クレーム処理までを担っています。アパートアイのサービス運営チームは、カスタマーセンターの対応品質と運営指標を管理する体制です。
アパートアイに寄せられる問い合わせは、80%が電話でした。管理費の請求が締め切られる毎月18日から月末までがピークで、冷暖房費が上がる夏と冬には管理費に関する問い合わせが大幅に増えます。平常時とピーク時の差が大きい一方で、シーズンごとにBPOのオペレーターを追加採用するのは事実上不可能でした。
こうした体制のなかで、アパートアイが解決すべき課題は大きく5つありました。
BPOから届くレポートでは、運営戦略を立てにくい状況でした。 問い合わせが何件あったかだけをまとめたレポートでは、何が足りないのかを見極められませんでした。
レポートの作成に、時間と手間がかかりすぎていました。 午前10時から午後5時までは対応に集中しなければならないため、レポートはオペレーターの退勤後に作る必要がありました。しかも通話件数や通話時間をExcelに一つずつ書き写さなければならず、大変な手間がかかっていました。
複数の問い合わせにリアルタイムで対応できる、チャット窓口の導入が必要でした。 問い合わせ窓口が電話と掲示板だけだったため、問い合わせが多いときには不在着信がたまっていったからです。
対応品質を引き上げられる人材が見当たりませんでした。 BPOのオペレーターの対応を改善しようにも、当時のサービス運営チームは社内の別部署から集まったメンバーで新たに立ち上げたばかりで、チーム長のファン・ソヨン氏以外にCS経験者がいませんでした。
会員が増えれば問い合わせも増えるため、その分オペレーターを追加採用する必要がありました。 アパートアイには通常、会員数の0.6〜0.7%にあたる問い合わせが寄せられます。会員100万人あたり、毎月6,000〜7,000件が発生する計算です。2022年末に80万人だったアプリ会員は現在500万人を超え、毎月8万〜10万人が新たに登録しています。
サービス運営チームのファン氏は、以前の職場で電話対応を完全にチャットへ移行した経験があり、その経験をもとにアパートアイでもチャネルトークの導入を進めました。ただ社内では、会員の年齢層が高いため、チャットでの問い合わせは難しいのではないかという懸念が大きかったといいます。
アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
ファン氏は、前職では年齢層の高い事業者の顧客も、3か月ほどの慣れる期間を経たあとはチャットのほうを使いやすいと感じるようになった例を挙げて説得しました。こうしてアパートアイも、2023年からチャネルトークでチャット対応を本格的に始めました。その後、2024年から電話システムの移行を準備し、2025年には電話対応もチャネルトークへ完全に移行しています。
3. 活用している機能
アパートアイは、顧客対応にチャネルトークを、問い合わせデータの分析にチャネルワークスのAI CoS(Chief of Staff)を使っています。問い合わせはチャネルトークに蓄積され、そのデータをAI CoSが分析して運営の判断を支える仕組みです。
導入の順番はチャット対応とALFが先でしたが、いまのアパートアイのCS運営はAI CoSから始まるといっても過言ではありません。まずデータで現状を確認し、そこから得た判断をALFに反映する流れになっているからです。
1) チャネルワークスのAI CoS
活用目的:問い合わせ対応の運営状況をリアルタイムで把握し、経営陣への報告までデータでつなげるために使っています。
アパートアイは、AI CoSを2つの用途に分けて使っています。1つは指標を読み解くデータ分析、もう1つは管理者の日々の業務をフォローする業務管理です。
① データ分析
アパートアイは、カスタマーセンターを評価する際にKPIとSLA※を見ています。AI CoSのダッシュボードもこの2軸で設定しました。毎月の応答率が目標の範囲に収まったか、何が足りなかったかを、ダッシュボードですぐに確認できます。
アパートアイのKPI・SLA月間ダッシュボードの例(画像は日本語翻訳したもの)
設定にあたっては、まず測定基準をそろえました。アパートアイでは、会員がオペレーターへの接続を求めた時点から、オペレーターが対応するまでをサービスレベルとしているため、AI CoSがこの基準で分析するよう設定しています。
タグデータの分析もAI CoSが担っています。アパートアイは提供サービスだけでも20を超え、問い合わせの種類がとても多く複雑です。たとえば「管理費に関する問い合わせ」は、支払い、請求書、口座振替などに分かれます。オペレーターが1回の通話で3つの問い合わせを同時に処理することも多く、以前はタグ付けの漏れが起きがちでした。いまはタグが自動で蓄積され、そのデータをAI CoSが割合で分析して、定期レポートとして送ってくれます。
アパートアイのタグデータ分析の例(画像は日本語翻訳したもの)
会員の種別や問い合わせの種類など、5つの大分類ごとに上位8項目まで整理されるので、どの問い合わせが増えたか・減ったかがすぐにわかります。
※SLA:Service Level Agreementの略。顧客に提供すべきサービス品質や応答速度など、あらかじめ定めた目標基準のことです。
② 業務管理
対応が遅れている問い合わせの通知も、AI CoSで受け取っています。毎日午後2時に通知が届くよう設定していますが、この時間帯は昼休み明けで対応が遅れやすい時間です。BPOの管理者が問い合わせ一覧を見続けたり、席を回って確認したりしなくても、遅れている問い合わせをAI CoSが見つけてくれます。
導入前後の変化:BPOの管理者が10日間つきっきりで作っていたKPI・SLAの資料を、いまはダッシュボードですぐに確認できます。問い合わせ対応と人員の管理も効率よく進められるようになりました。
2) チャネルトークのAIエージェントALF
活用目的:チャットと電話で寄せられる繰り返しの問い合わせにまずALFが対応し、オペレーターが個別の対応に集中できるようにするために使っています。
ALFは、同じナレッジとルールをもとに、チャットと電話の両方で対応します。口座振替に関する問い合わせのように案内だけで完結するものは、どのチャネルから来ても同じように処理されます。
① チャット
ALFが最も多く受けるのは、口座振替に関する問い合わせです。マンションの居住者の80%以上が管理費を口座振替で支払っているため、申し込み・変更・解約の問い合わせが絶えず寄せられます。ほとんどは金融機関側で手続きが必要なため、案内で完結するタイプです。こうしたシンプルな問い合わせは、すべてALFが自ら回答して終了します。
ALFがシンプルな問い合わせを解決できるよう、参照する「ナレッジ」は継続的に追加・修正しています。会員から似た問い合わせが繰り返し寄せられるため、蓄積された対応履歴をあらためてALFのナレッジとして登録し、対応範囲を広げていく方法です。最近は、よくある問い合わせへの回答をALFが先に提案してくれる「サジェスト」機能もチャネルトークにリリースされ、積極的に活用しています。 以前は対応内容をすべて確認し、チームでスクリプトを作って配布していましたが、いまは提案された回答を整えてナレッジに反映できるので、ずっと楽になりました。
② 電話(ボイスALF)
アパートアイの代表番号にかかってくる電話は、まずボイスALFが受けます。管理費の支払い方法のように簡単な案内で済む問い合わせはボイスALFの段階で解決し、会員情報の確認が必要な個別の問い合わせのときだけオペレーターに引き継ぎます。
ワークフローには、留守番電話と折り返しの機能も組み込みました。待ち時間が長くなったときに会員が音声で問い合わせを残すと、オペレーターが内容を確認したうえで電話またはSMSで回答する仕組みです。
導入前後の変化:シンプルな問い合わせが入口でさばかれるようになり、オペレーターにつながる割合は下がり続けています。オペレーターが用件のわからないまま電話を受けることもなくなりました。
「チャットでは、ふだん寄せられる簡単な問い合わせはほとんどALFが解決していて、その範囲もどんどん広がっています。また、アパートアイの代表番号は100%ボイスALFが最初に受けます。チャットも電話も基本的にはALFが一次対応で解決し、個別の対応が必要な場合だけオペレーターが入る形です」
— アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
4. 導入の成果
KPI・SLAレポートの作成期間:約10日 → リアルタイムで確認
ALF解決率74%(2026年8月時点)
2024年の増員計画15名に対し、インバウンドのオペレーター追加採用は0人
最もはっきりした成果は「採用」に表れています。
「一般的に、会員数が増えれば問い合わせもそれに伴って増え、その分カスタマーセンターはオペレーターを追加採用するものです。ところがアパートアイでは、チャネルトークのALFを導入した2024年から現在までに会員数が約200万人増えましたが、オペレーターは1人も増えていません。それだけ人件費を抑えられたということです」
— アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
その間に、月間の問い合わせは1万件未満から約3万件に増えました。問い合わせを滞らせずに処理できているかを示す「オペレーター応答率」は、80%台後半から90%台前半を維持しています。ALFがシンプルな問い合わせを解決する割合が高まったことで生まれた成果です。
数値には表れない変化もあります。まず、BPOの管理者の業務内容が変わりました。 以前はKPI・SLAレポートの準備に10日をかけ、対応が終わったあとに残ってレポートを作っていました。いまはその業務自体がなくなりました。
自動で更新されるアパートアイのデイリーダッシュボード(画像は日本語翻訳したもの)
「私自身もコールセンターで働いていました。月次レポートの作成は私にとっても大変でつらい仕事だったので、いまのBPOの管理者に『レポートをください』と言いたくなかったんです。その気持ちがわかるからこそ、管理者の方に『数年だけ待ってください。レポートを書かなくて済むようにしますから』と約束しました。その約束を、AI CoSのおかげでようやく果たせました。BPOのみなさんは、これからは対応業務だけに集中してもらえれば大丈夫です。レポートは私たちのほうで出します」
— アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
オペレーターの電話の受け方も変わりました。オペレーターが最もつらいと感じるのはクレームの電話ですが、いまはALFが先に受けることで、何の用件で電話してきたのかというキーワードが先に残ります。
アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
「オペレーターから『どの資料を確認すべきか先に準備できるので助かる』というフィードバックがありました。あいさつした途端にいきなり怒り出すお客様と電話するとき、理由がわからないまま対応を始めなければならないと戸惑いますよね。いまは会員の方が『何のために問い合わせたのか』をALFに先に話してくださるので、オペレーターはずっと対応しやすくなりました」
— アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
経営陣への報告の仕方も変わりました。アパートアイの経営陣が最も気にしているのは、AIがどれだけの問い合わせを担い、どれだけうまく処理しているかです。そのため週次報告には、オペレーターの応答率だけでなく、ALFの関与率と解決率も載せています。以前ならこうした数字をまとめるために人が手作業でデータを入力する必要がありましたが、いまはAI CoSがすぐにノートブック(Notebook)でレポートを作ってくれます。
確保できた時間は、ALF解決率を引き上げる取り組みに充てています。よいシステムを導入しても活用が広がらなければ意味がない、という考えから、サービス運営チームは解決率が下がった時点の原因を探り、ナレッジに反映しています。
5. アパートアイの次の目標
オペレーターの評価とコーチングをデータで自動化
VoCの異常の兆しを先に知らせる分析レポート
会員の表現ガイドを活用した対応中のコメントと社内研修
アウトバウンドの分析指標の設計
アパートアイのサービス運営チームが最初に取り組みたい課題は、オペレーターの評価です。一般的にカスタマーセンターは、オペレーター10〜15人に対して管理者1人という構成です。アパートアイでは現在、BPOの管理者1人が採用から教育、クレーム対応までを担っているため、評価に充てる時間が十分にありません。
そこで、独自の評価表をAI CoSに反映し、オペレーターごとに何が足りず何を補うべきかを毎月指標として受け取る方法を検討しています。これが実現すると、2つの面でメリットがあります。BPOの管理者は、評価にかけていた時間を人員管理や教育に回せます。オペレーターは、チーム長個人の判断ではなく対応全体を基準にしたフィードバックを受けられるので、感情的なわだかまりなく自分のスキルを伸ばすことに集中できます。
2つ目はVoC分析です。いまは必要なときに課題を検索して確認していますが、今後はタグデータに異常の兆しが見えたとき、AI CoSが先に原因分析を送ってくれる形を準備しています。前日より特定の問い合わせが大きく増えたり減ったりしたときに、人が問い合わせを一つずつ開いて確認しなくても済む仕組みです。
3つ目は、会員の言葉を読み解くことです。会員は同じ問い合わせでも、それぞれ違う表現で伝えてきます。請求書に関する問い合わせひとつをとっても、「紙が届かない」「今月は来ないのか」「先月と違う」のように分かれます。熟練のオペレーターならすぐに察しがつきますが、新人には難しいものです。アパートアイは、会員がよく使う表現をタイプ別に分類し、その言葉に込められた本当の意図を文書にまとめる計画です。このガイドをAI CoSに反映すれば、対応中にコメントを受け取れるうえ、定期的な社内研修の資料としても活用できます。
アウトバウンドの分析も準備しています。アパートアイは最近、BPOを通じてアウトバウンド対応の人員を2人増やしました。アパートケアが全国に広がれば、アウトバウンドのキャンペーンコールの範囲も広がるためです。アウトバウンドでは応答率の代わりに通話成功率を見て、通話がどのような結果で終わったかまで確認する必要があります。結果がマーケティングの成果やコンバージョンにつながる領域なので、インバウンドよりも分析の仕組みを細かく設計する予定です。
「少ない人員で大きな成果を出さなければならないのに、人を増やす余力がないなら、AI CoSは欠かせないシステムだと思います。だからアパートアイにも導入しました。AI CoSは私にとって、チームメンバーが3人新しく加わったようなものです。一緒に研究し、一緒に悩み、データを分析して、それを一緒に見ながら次の目標を決める、頼もしいチームメンバーです」
— アパートアイ サービス運営チーム チーム長 ファン・ソヨン氏
【出典】
原文:아파트아이, 채팅·전화 상담부터 CS 분석·리포트 작성까지 AI로 끝!
原文執筆:Lena(Content Marketer in Korea)
原文公開日:2026年9月9日
翻訳・編集:Aida(Marketing / SEO・LLMO in Japan)
※記事内の数値・役職は原文公開時点の情報です。