AI電話に効果はあるのか?アイディアスがボイスALFで365日24時間のCSを実現した方法
アイディアス(idus)はチャネルトークのALFとボイスALFを導入し、365日24時間の顧客窓口を実現。チャットALF解決率70%、オペレーターの直接対応37%減を達成した事例を紹介します。
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- ALF
- ワークフロー
- Webチャット
- 海外の導入事例
事例サマリー
企業名: アイディアス(idus)
業種: ハンドメイド作品のマーケットプレイス
課題:
人員だけではリアルタイムの電話対応が難しい体制に加え、対応時間の短縮(夜10時→夕方6時)で夜間の空白まで発生
年齢層が比較的高い電話チャネルの顧客が、AIによる対応に抵抗を感じないかという懸念
CXチームの人数が減るなかで、増えていく問い合わせへの対応が必要
活用機能: チャットALF(クイックデプロイ)→ ボイスALF(AI電話)→ AI CoS
成果:
人数が減ったにもかかわらず、オペレーターが直接対応する件数が月3,000件→約1,900件台に減少
ボイスALFで、実質365日24時間の顧客窓口の運営体制を実現
メンバーシップの解約など、オペレーターが代わりに処理していた業務も、ボイスALFの案内で顧客が自分で解決
懸念とは裏腹に、対応満足度は4点以上(5点満点中)を維持
1. 導入企業のご紹介
企業名: アイディアス(idus)
サービス開始: 2014年
年間売上: 460億ウォン(運営会社Backpackr(バックパッカー)基準)
概要: アイディアスは、ハンドメイド・デザイン分野の作家が自ら作品を販売するマーケットプレイスです。アクセサリーから衣類、ファッション雑貨、インテリア小物、手作りの食品まで、50万点以上の多彩な作品が揃っています。一般的なECとは違い、販売者ではなく「作家」、商品ではなく「作品」と呼ぶほど、クリエイターを中心とした文化を育てています。現在、約1万5千人の作家が活動しています。
2. 導入の背景:減った人員、増えた問い合わせ
アイディアスには、一般の顧客からの問い合わせ(55%)と出店作家からの問い合わせ(45%)がほぼ同じ割合で寄せられるため、対応の構造が複雑になりがちです。そこにCXチームの人員が減る時期も重なり、CXチームには「これまでより少ない人数で、増えていく問い合わせをさばけるだろうか」という大きな不安があったといいます。
追い打ちをかけるように、もともと夜10時まで受け付けていた対応時間も夕方6時までに短縮され、夜間や週末の対応に空白が生まれ始めました。人員が限られるなかで電話までリアルタイムに受けようとすると、あまりにも時間がかかる体制でした。
アイディアスのCXチームは、採用を増やすのではなく、チャネルトークでAIによる顧客対応の体制をつくって解決することにしました。
3. 1つ目のステップ:まずはチャットALFで手応えをつかむ
アイディアスのCXチームは、もともとチャネルトークのチャット画面でワークフロー(ボタン選択式)を使い、よくある質問への答えを顧客がボタンで選んで確認できるようにしていました。しかし、ボタン式のチャットボットにあらかじめ入力された長いテキストを顧客があまり読まず、ほとんどがオペレーターへの接続につながっていました。
ALFの導入後は、顧客が知りたいことを普段の言葉で尋ね、ALFが答える「キャッチボール」のような会話ができるようになりました。その結果、メンバーシップの自動決済の解約のように、以前はオペレーターが代わりに処理しなければならなかった業務まで、顧客が自分で解決する割合が大きく増えました。
もともと作家からの問い合わせと顧客からの問い合わせは、それぞれ別のチャネルで対応していました。ALFは1つのチャネルの中でも、ナレッジをきちんと分けておけば、問い合わせの種類に合わせて回答できます。そこで、ALFとすぐに会話できる「クイックデプロイ」を設定し、1つのチャットチャネルに統合しました。今では1つのチャネルの中で、問い合わせの種類に合ったナレッジを参照してそれぞれ対応しています。
ALFを導入した後の、アイディアスのALF解決率(画像は日本語翻訳したもの)
その結果、チャットALFの解決率は、導入当初の目標だった40%を大きく超え、70%に達しました。 チャットで手応えを確かめたアイディアスは、人手不足で事実上手をつけられずにいた電話対応も、ボイスALFで解決できるのではないかと考えるようになりました。
4. 2つ目のステップ:不安の大きかったボイスALFが、いちばん驚きの結果に
ボイスALFの導入そのものは必要だと判断したものの、不安も大きかったといいます。AIによる対応に抵抗を感じる顧客がいるだろうと予想していました。特に電話には年齢層の高い顧客が多く問い合わせてくるため、「問題が解決しないまま、アイディアスに悪い印象を持って離れてしまうのではないか」という懸念が大きくありました。
まずはAIとの通話品質そのものを確かめるため、ナレッジのドキュメントを1つも用意していない状態で、リアルタイムにモニタリングを続けながら短いテストを重ねました。ナレッジベースがまったくない状態でも好意的な評価をくれる顧客がいて、「これは導入しても大丈夫そうだ」と判断できるようになっていきました。
ボイスALFのナレッジを本格的に整えた後は、対応満足度の評価もあわせて見るようになりました。結果は予想外のものでした。否定的な意見は、ナレッジで正しく答えられず誤った回答をしてしまったときくらいにとどまりました。反応はむしろ好意的で、ALFに親しげに話しかけたり、敬語で応じたりする顧客も多いほどでした。
「私も最初は、イメージが悪くなったり、誤った回答で問題が起きたりしたらどうしようと心配していましたが、導入してみたらその心配はすっかりなくなりました。」
— アイディアス CXチーム長 チョ・ジョンホ氏
ボイスALF(AI電話)での対応のためにアイディアスが設定したルール(画像は日本語翻訳したもの)
代表的な例が、メンバーシップの自動決済の解約です。以前はIVRで解約方法をどれだけ詳しく案内しても、ほとんどの顧客がオペレーターへの接続を求めていました。案内の文言が長く、頭に入りにくかったためです。ルールを更新してからは、ボイスALFが決済情報を確認し、「7日以内のお支払いで間違いないか、ご利用はされたか」を聞き返したうえで、解約方法を案内すると、顧客がそのとおりに進めて自分で解約を完了し、「できました」と満足するケースが増えました。以前は怒って電話を切ってしまう顧客もいましたが、ボイスALFと会話をやり取りしながら自分で問題を解決していく様子が印象的だったといいます。
作家(販売者)への対応にも変化がありました。販売者向けのポリシーは、オペレーターによって説明が少しずつ変わってしまうおそれのある領域でしたが、ボイスALFはポリシーを一貫した形で整理して案内します。その結果、むしろ人が説明するよりわかりやすかったという声が寄せられています。
顧客の状況に応じた質問を理解し、ガイドを提供するアイディアスのボイスALF「ジニ」
現在、アイディアスは電話対応を実質ほぼ100%ボイスALFに任せています。メンバーシップの解約のように繰り返し寄せられていた問い合わせは、電話の件数そのものが減りました。イベントに関する問い合わせや作家への取り次ぎの案内のように、ナレッジでカバーできる領域も電話口ですぐに解決するケースが少しずつ増えており、満足度調査でも4点以上(5点満点中)を安定して維持しています。
「人の関与がまったくなくなるわけではありませんが、ボイスALFによって、すでに365日24時間の顧客窓口を実現しました。週末でも夜でも明け方でも、基本的な問い合わせならいつでも解決できるように運営しています。」
— アイディアス CXチーム長 チョ・ジョンホ氏
5. 成果:不安を上回った数字
ボイスALFで、実質365日24時間の顧客窓口の運営体制を実現
懸念とは裏腹に、対応満足度は4点以上(5点満点中)を維持。否定的なフィードバックはナレッジ不足のケースに限られる
メンバーシップの解約や販売者ポリシーの案内など、複雑な問い合わせもボイスALFが自ら解決・案内
チャットALF解決率70%を達成(導入当初の目標だった40%を大きく上回る)
CXチームの人数が3分の1減ったにもかかわらず、オペレーターが直接対応する件数は月3,000件→約1,900件台に減少
CX指標の管理を100%自動化。エラーの検知やナレッジ補完の提案まで、AI CoS(Chief of Staff)がサポート
人員が減ったなかで、むしろ24時間の対応体制を実現したアイディアスは、AIの導入を検討しているほかのCX組織に「まずは始めてみてください」とアドバイスしています。
「AIだから問題になるケースは、実はごくまれです。ポリシーや仕組みの問題であって、AIだから問題になったことはほとんどありませんでした。」
— アイディアス CXチーム長 チョ・ジョンホ氏
6. AI CoSで進化を続けるALF
AI CoSによるレポート自動送信の設定画面と、送られたレポートの例(画像は日本語翻訳したもの)
アイディアスのCXチームは、ボイスALFを改善するためにAI CoSを活用しています。毎朝AI CoSが届けるレポートを確認してナレッジを更新するというルーティンだけで、チャットと電話の両方の回答品質をあわせて高めています。
複数のオペレーターがそれぞれ対応した問い合わせを、AI CoSが同じ種類のエラーとして自動でまとめて見せてくれます。ナレッジがないために同じ回答が繰り返されている箇所まで先回りして見つけ、提案してくれるので、マネージャーが一つひとつナレッジの抜けを探して回る必要がありません。以前はGoogleスプレッドシートで手作業で管理していた流入件数・処理件数・目標達成率などの指標も、今では100%AI CoSで管理しています。
最近はJiraのチケット連携まで設定し、エラー報告のスピードも大きく上がりました。
(※Jiraとの連携は、アイディアスが独自に構築したものです。チャネルトークはAPIなどを通じて、各社の運用に合わせた外部ツールとの連携も可能です。)
「報告資料を作ったり、ALFのナレッジを更新したりするのに、かなり時間を使っていました。今はCX指標は100%AI CoSで回していて、ALFのナレッジ更新も提案を受けてそこだけ直せばいいので、時間を大幅に減らせています。」
— アイディアス CXチーム長 チョ・ジョンホ氏
顧客対応から、CXチーム運営のためのレポート作成・管理まで。アイディアスは、当初の悩みだった人手不足をAIエージェントのALFとボイスALFで解決しただけでなく、AI CoSによってCXチームの生産性そのものを高めています。
【出典】
原文:AI 전화, 효과 있을까? 아이디어스가 보이스 알프로 365일 24시간 CS를 완성한 방법
原文執筆:Wony(Marketing Manager in Korea)
原文公開日:2026年9月8日
翻訳・編集:Aida(Marketing / SEO・LLMO in Japan)
※記事内の数値・役職は原文公開時点の情報です。