Instagramのエンゲージメント率とは?計算方法や上げるコツまで徹底解説!
著者:半田恵清良(sooo_hc)Instagramにおける重要な指標はフォロワー数だけではありません。
フォロワー数の多さはたしかに大きな武器になりますが、フォロワーの反応が悪い、今後離脱される可能性が高いといった状況では収益化などの目的に結び付けることが難しいでしょう。
フォロワー数と同じくらい重要になるのがエンゲージメント率です。エンゲージメント率が上がれば、収益化などの目的を達成しやすくなるでしょう。
そこで、エンゲージメント率とは何か、どうやって計算すれば良いのか、何をすれば上がるのか、などについて解説していきます。
Instagramのエンゲージメント率とは何か?
マーケティングの場面でエンゲージメントという言葉を使う場合は、「消費者がブランド・商品に持っている愛着」を指します。
そして、Instagramにおけるエンゲージメント率は、「投稿に対してどのぐらいのユーザーが反応したか」という意味を表します。具体的には、いいね!、保存、シェア、コメント数などの反応を指します。
つまりエンゲージメント率とは、ある投稿に対してどれくらい反応があったのかという数字です。Instagramはフォロワー数が重要と言われますが、同じフォロワー数でもエンゲージメント率に違いが出ます。
Instagramのエンゲージメント率を高めることの重要性とは
Instagramにおいてエンゲージメント率を高めることの重要性について解説していきます。
1.投稿の露出が高くなる
エンゲージメント率が高いということは、投稿を見たユーザーからのいいね!やコメントなどの反応が多く得られているということになります。
エンゲージメント率が高いほど質のよい投稿と評価され、Instagram内で検索したときの「人気投稿」や「おすすめ」に載せられます。そのため露出が高まり、さらに多くの人の目に止まるようになります。
2.ユーザー理解が促進される
エンゲージメント率が高いほど、アカウントとユーザー、フォロワーとの結びつきが強く、エンゲージメント率によってアカウントが人気になっていくか、伸び悩むかが分かれます。
エンゲージメント率がわかることで、反応してくれるユーザーがどれぐらいいるか、ユーザーがどんな投稿に関心・興味を示しているかを把握することができるので、ユーザー理解から運用の指標やマーケティング施策の立案に活かすことができます。
3.さらなるフォロワーの獲得につながる
エンゲージメント率が高いと、さらにフォロワーが増える可能性が高いです。エンゲージメント率の高い投稿は上位に表示されるので多くの人の目に付き、そこからフォロワーになる可能性もあります。
また、フォロワーが投稿を拡散してくれるケースも。フォロワーが拡散してくれることで自分のフォロワー以外の目にも触れ、新たなフォロワーを増やすことにつなげることが期待できます。
Instagramのエンゲージメント率の計算方法
Instagramのエンゲージメント率の計算方法は以下です。
エンゲージメント率=エンゲージメント数÷インプレッション数
エンゲージメント数とは、いいね、コメント、投稿保存の合計です。
インプレッションは投稿が見られた回数です。
この計算方法に当てはめることで、投稿が見られた回数に対して、どれだけアクションがあったかというエンゲージメント率を計算することができます。
ただし上記の計算式が絶対的なものというわけではありません。インプレッションの代わりに、リーチ率(投稿を見た人の数)、フォロワー数を分母にする場合もあります。
分母にはどの数値を使っても問題ありませんが、アカウントのエンゲージメント率の推移を把握することが重要です。分母を決定した後は、分母を変えずに計算するようにしましょう。
Instagramのエンゲージメント率の目安は?業界別の平均値をご紹介!
Instagramのエンゲージメント率は業界によって平均値が異なります。以下は分母をフォロワーに設定し、フォロワーの数ごと、業界別にエンゲージメント率の平均値を取ったデータです。
1万人未満 | 1~5万人 | 5~10万人 | 10万人以上 | |
美容・コスメ | 2.6% | 2.1% | 1.2% | 1.0% |
飲食 | 3.1% | 3.2% | 3.1% | 2.1% |
旅行 | 4.4% | 4.7% | 3.9% | 2.9% |
ファッション・アパレル | 2.1% | 1.6% | 0.9% | 0.8% |
メディア | 6.3% | 2.0% | 2.2% | 1.4% |
引用:【2021年最新】Instagramのエンゲージメント率の目安は?業界別の平均値・中央値を解説
どの業界でもフォロワーが増えるほどエンゲージメント率は下がる傾向にあります。メディア業界は特にその傾向が顕著です。
もちろんフォロワー数が多い方がエンゲージメントの総数は多くなりますが、フォロワーは少なくてもエンゲージメント率が高いために、収益化に成功している、といった企業もあるでしょう。
Instagramのエンゲージメント率を上げる7つのコツ
では次に、その重要なInstagramのエンゲージメント率を上げるにはどうすれば良いのかをご紹介します。
1.競合相手の投稿を分析する
競合アカウントが存在する場合は、競合相手の投稿のいいね!数やコメント数をチェックし、分析することが重要です。自社アカウントとの違いや、競合アカウントはどんな投稿で反響を得ているのかを比較して自社の投稿にうまく活用しましょう。
もちろん競合相手の投稿をそのままマネするわけではなく、アカウントに合わせて投稿を考える必要があります。人気の出やすい投稿を分析した上で、アカウントの特性も踏まえて投稿を考えましょう。
2.ペルソナを設定する
こんな人にアカウントの投稿を見てほしいといったようなフォロワーの人物像(ペルソナ)を設定しましょう。
フォロワーの性別、年齢、考え方などは人それぞれ異なり、ペルソナを一つに絞ることは難しいかもしれません。しかし、ペルソナを絞りこまずに万人受けするような投稿をしても、結果的に他との差別化が難しく、誰にも受けない投稿になってしまうこともあります。
設定したペルソナに合わせた投稿をすることで、アカウント・投稿に統一感が出ます。また、ペルソナで設定した人物は何を求めているか、何を見たいかを追求することで、ユーザーに必要な情報を届けることができるようになり、結果ユーザーやフォロワーにとって有益な情報を提供するアカウントを作成できます。
3.ハッシュタグをつける
ハッシュタグをつけることで、下記のような複数のメリットがあります。
・どんな投稿かがわかりやすい
・投稿が盛り上がりやすい
・ハッシュタグで検索できる
特にハッシュタグで検索される可能性は高いです。
ハッシュタグをつけていれば閲覧される可能性があったというような機会損失にならないよう、ハッシュタグはしっかりと設定しましょう。
4.コメント・いいね返しでフォロワーとコミュニケーションを取る
エンゲージメント率を高めるために、いいね返しやコメントの返信などユーザーとのコミュニケーションを活発にしましょう。
発信して反応を見るだけの場合、フォロワーや反応が欲しいだけのアカウント、ユーザーを雑に扱っているアカウントとみなされ、アカウントへの執着や関心が薄れていき、フォロワーが投稿に反応しなくなることも。反応が得られなくなると、エンゲージメント率は下がる一方です。
具体的なコミュニケーション方法は、コメントといいね返し、ストーリーのアンケート機能などです。特にフォロワーからの質問に答えることはとても重要です。
ユーザーとのコミュニケーションを活発にするかしないかで、今後のエンゲージメント率が大幅に変わってきます。フォロワーから、コメントしても無意味だと思われることがないよう、反応し返したり、ユーザーの要望があれば投稿に活かすということが必要です。
5.ストーリーズの潜在時間を高める
ストーリーズは投稿が優先表示される代わりに、24時間で投稿した内容が消えてしまうという機能です。重要なのは潜在時間で、フォロワーの目に留まった時間ということです。
フォロワーの目に留まるためには単にストーリーズを使うだけでなく、フォロワーにとって有益な投稿を行うことが有効です。
特にキャンペーン情報などは24時間で投稿が消える機能がかえって反応が良くなることも。ストーリーズの活用は複数の面で役立ちます。
6.キャンペーンを開催する
ユーザーのエンゲージメント率を高めるには、キャンペーンも重要な施策の一つです。キャンペーンを行うことでユーザーの関心・興味を引き、エンゲージメントを集めます。
中でも、いいね!やコメントをすることで応募できるといったユーザー参加型のキャンペーンが効果的です。キャンペーンによってブランド・商品・サービスを広めることに繋がり、いいね!やコメント数が増えることでエンゲージメント率を高めることができます。
7.インフルエンサーを活用する
インフルエンサーの活用もエンゲージメント率を上げる定番の施策です。インフルエンサーを活用すればインフルエンサーのフォロワーが反応してくれる可能性があります。
ただし、多くのユーザーに興味・関心を持ってもらえるには注意が必要です。自社のサービスや商品に関連のあるものを投稿しているインフルエンサーに依頼しましょう。
Instagramのエンゲージメント率を上げるときの注意点
次に、Instagramのエンゲージメント率を上げる際の注意点をご紹介します。
1.フォロワーが増えるとエンゲージメント率は下がる
上の表でもご紹介しましたが、フォロワーが増えるとエンゲージメント率は下がる傾向にあります。
フォロワーが増えた分、見てくれるユーザーも多くなりますが、フォロワー全員がいいね!やコメントをたくさんしてくれるとは限りません。
フォロワーが増えるとエンゲージメント率がある程度下がるという想定のもと、なるべくエンゲージメント率を上げつつフォロワーを増やしていくことが重要です。
2.過剰な投稿は敬遠される
エンゲージメント率を上げようとするあまり、1日に何度も投稿する企業アカウントもあります。
過剰な投稿頻度は投稿の質が下がり、同じような写真や投稿内容になってしまうことも。同じアカウントの同じような投稿が、何度もフォロワーのフィード内に表示されると不快に思う人もいるため、リーチ数が減る傾向にあります。
多くても1日3投稿にし、ストーリー機能を活用したり、厳選した情報を投稿したりと質の高い投稿を心がけましょう。
3.投稿時間によってはフォロワーにリーチできない
質の高く厳選して投稿していたとしても、ユーザーが見ている時間に投稿しなければエンゲージメント率を高めることが難しくなります。
Instagram内のアクセスが集中する時間帯は、ビジネスプロフィールを設定することで、インサイトで確認できるようになります。
平日であれば一般的に通勤・通学している人が多い時間帯である7~8時台、ランチタイムの12時台、夕食後の21~22時台がもっともアクセスが集中しているというデータも。インサイトの情報を見たり、ターゲット層がいつ見るかを仮定したりして投稿時間を設定してみましょう。
まとめ
Instagramにおいて重要なエンゲージメント率。エンゲージメント率が高ければ、拡散されやすくさらなるフォロワー獲得につながる可能性も高いでしょう。
エンゲージメント率を高めるためにはハッシュタグをつけるなどの基本的なことはもちろん、フォロワーと積極的にコミュニケーションを取る、フォロワーにメリットのある投稿をするといったことが非常に重要です。
フォロワーがコミュニケーションを取りたくなる、投稿を見たくなる質の高いアカウント運営を心掛けましょう。