自社EC・ネットショップのコンバージョン率を上げるための振り返りポイントを紹介します!
"100名のアクセスにつき、2名程購入していきます。コンバージョン率は高い方ですか?"
最近よく、自社EC・ネットショップのコンバージョン率が高い方かどうか知りたいと相談を受けます。実際のところ、コンバージョン率は産業や商品の特徴、価格の構成などにより大きく変わる為、正確に何%であれば良い数だ!と断言する事はできません。それでも、大まかなコンバージョン率でもいいから診断したい!というあなたは、以下の資料を参考にしてみてください。
1. 商品のカテゴリ別のコンバージョン率を把握しよう
自社EC・ネットショップの商品カテゴリ別コンバージョン率(参考www.compass.com)
上のグラフは各産業のコンバージョン率を表しています。商品別に多少、差はありますが、 0.68%から3.58%の間が中央値です。こうして見ると、同じ商品でも中央値と上位25%企業では大きく差があるという点が目につきますね。特に、食品・飲料の分野では、中央値と上位企業の値の差が2倍以上となっていて、上位25%企業がコンバージョン率においては桁違いの成果を挙げています。
2.流入経路別のコンバージョン率はどうだろうか
流入経路別コンバージョン率(参考www.compass.com)
流入経路別コンバージョン率を比べてみても同じです。Eメール、ソーシャルメディア、検索広告、自然検索流入など、様々な媒体を比べても、上位25%企業のコンバージョン率と中央値は2倍ほど差があります。
上位25%の自社サイト・ネットショップにするには?!
上のグラフを見て、"これくらいならうちのコンバージョン率は良い方だな"と思う方もいれば、反対に‘大変だ!低すぎる’と思う方もいるでしょう。 しかし、がっかりするにはまだ早い!コンバージョン率に影響を及ぼす5つのポイントを知れば、どうすればコンバージョン率が上げられるか、ヒントを得る事ができるはずです。
下の画像を見てみましょう!
この公式は、市場調査機関Marketing Experimentsが作成したコンバージョン率の公式です。それぞれの変数の重要度を見ていけば、コンバージョン率を上げる為に何が大切か知る事ができます。
コンバージョン率を決定する5つのポイント
1.お客様の動機
お客様が物を買う時の動機を変える事はできません。よって、お客様の購買動機と詳細ページを一致させる事がとても大切です。
コンバージョン率をアップさせる為に、一番重要なポイントはお客様の動機です。
お客様はそれぞれの理由でサイトを訪問します。もし皆さんが、ハンドメイドのクッキーを販売するなら、ある人はパーティーで使う可愛いクッキーを買う為、またある人は子供に食べさせる健康的なおやつを求めて、あなたのサイトを訪れるでしょう。ここで大事なのは、お客様が自社サイトにアクセスする主な動機を見つけ出し、これに合った適切な提案を行うことです。
仮に、子供のおやつを買いに来た客に、砂糖と着色料がたっぷり入ったおやつを勧めると考えてみてください。いくら人気商品でも購入する事はないでしょう。このように購買動機は、私達が変えたいからといって、自由に変えられるものではありません。よって、お客様が自社サイトを訪れる理由を明確に把握し、これに合わせた詳細ページを作る事が大切です。サイト流入者のほとんどが検索広告を通じて流入しているなら、グーグルアナリティクスなどのツールを使ってどんな検索ワードで訪れたか確認し、それに合ったランディングページを設計する事が、コンバージョン率を上げる近道と言えるでしょう。
⚡ ちょこっとアドバイス
話しかけbotをご利用中の方に朗報!ホームページの流入リンクに、UTMを加え、話しかけbotを表示させれば、購買動機に合った価値提案が可能です。次のようなキーワード外部広告リンクにUTMをかけ、話しかけbotでURLベースのターゲティングを行えば、該当リンクからアクセスしたユーザーにだけ、ポップアップが表示されます。
UTMにsummer saleというキャンペーン名を入れた後、上の画像のようにターゲティングするサマーセール
2.価値提案
他の商品ではなく、自社商品を買うべき理由を明確に提示しましょう。クラウドファンディングサイトを参考にするのがおすすめです。
コンバージョン率において、動機の次に重要な価値提案。価値提案とは簡単に言うと、競合他社の物でなく、この商品を買うべき理由を明確に伝える事を言います。 良い価値提案の例を簡単に見つけられる場所の一つが、クラウドファンディングサイトです。一般的なEコマースでは、一度に多様な商品を販売する為、全ての詳細ページに力を注ぐ事が困難です。その反面、クラウドファンディングに掲載される商品は、普通プロジェクト形式で扱われ、一つの時期に一つの商品にだけ集中する為、詳細ページの完成度が高いのです。一つ一つのコンセプトと提案がユニークで魅力的なクラウドファンディングサイトの詳細ページは、良いリファレンスとなるでしょう。 ここでポイントアドバイス!ファンディング金額別、人気順に並び替えると、どんな商品が一番人気があるか把握しやすい。クラウドファンディングサイトには、海外の場合、Kickstarter, Indiegogoが, 韓国には Wadizがあります。
クラウドファンディングプラットフォーム、Indiegogoに掲載された商品。(1)世界初のバクテリア撲滅ロボットと(左の画像)、(2)脂肪を素早く燃焼させ、体重を簡単に減らせる健康管理商品が(右の画像)ファンディングされている。
3,4. インセンティブと不便さ
インセンティブは上げ、不便さは減らしましょう。 ただし、むやみにインセンティブを与えるのではなく、1,2番でお伝えした、顧客動機と価値提案をしっかりと抑えた後、インセンティブを考えると良いでしょう。
インセンティブは商品の購入を促すものの事を言います。割引、ポイント進呈、プレゼント贈呈、会員レベルのアップグレードや限定版、限定販売などにより、商品の購入をナッジする物の事です。 一方で、不便さは商品の購入を妨げる障害物の事を意味します。ややこしい会員登録方法、支払い方法の制限、複雑な注文ページ、わかりにくい購入ボタン、サイト表示速度が遅いなどがこれに属します。コンバージョン率の公式によると、インセンティブが多く不便さが少ない程、コンバージョンがより多く生じます。
5.不安
最終決済段階で迷う理由を見つけ出し、悩みを解決しましょう。
顧客がどんなページでよく問い合わせをするのか確認すれば、不安ポイントを見つけ出す事ができます。
最後に不安は、返品ポリシーや遅い配送、極端に低い商品クオリティ、個人情報保護などに対する顧客の懸念を意味します。
自分のカード情報が安全に保管されるのか、不良品を受けとった場合返品可能か、または、他のサイトでより低い価格の商品を見つけたらどうなるか、などがこれに該当します。このような不安を減らす為に、セキュリティ認証を強化したり、専門家の推薦レビューを加える、顧客のレビューページの強化、顧客会社のロゴ挿入、返品保証ポリシーなどの対策が可能です。
特に自社サイトに慣れていない初めてのお客様は、未だショップに対する信頼が高くない為、返品費用を負担したり、多くの人が購入した検証済みの商品である事を強調し、不安を取り除くと良いでしょう。
もし、訪問客がどんな理由で購入を先延ばしにしているかわからなければ、どのページでの問い合わせが一番多いか調べてみてください。仮にAという商品ページで、多くの問い合わせがあるならば、Aページで不足している情報が何かを確認するのです。
顧客がどのページで問い合わせをしたか確認後、ページの改善に反映しましょう
よくサイトの売上を"訪問者数×客単価×コンバージョン率"計算しますが、これはつまり、訪問者数をいくら増やしても、コンバージョン率が0%なら売上も0だという事です。もし今まで、訪問者数を増やす事にばかり気をとられ、コンバージョン率の事を考えずにいたなら、今回紹介したコンバージョン率の公式を参考に、運営サービスのコンバージョン率を上げてみてください。☺