問い合わせを効率化しながら顧客体験を最大に。お客様に寄り添うチャット対応で売上につながるANTRYの接客術

Channel Talk

5月 31日

  • 活用事例

「ヴィンテージと寄り添う暮らし」をテーマに、インテリアショップ「ANTRY USE ONLY GENUINE」を運営、家具やインテリア雑貨の製造・販売を行う有限会社アントリー。実店舗からはじまり、Instagramの活用やオンラインストアの展開により、顧客の層を広げています。さまざまな問い合わせを受けるなか、チャネルトークを導入したことで、問い合わせ対応を一元化・自動化、有人対応が必要な問い合わせに集中することで売上にもつながっています。オンラインストア運営に携わる荒樋 一真(あらひ かずま)さんに伺いました。

地域のお店から全国、海外まで届くブランドの魅力

はじめに、御社の事業について教えてください。

弊社のメイン事業は「ANTRY USE ONLY GENUINE」というインテリアショップです。「ヴィンテージと寄り添う暮らし」をテーマに、オリジナル家具やインテリア雑貨の製造・仕入れおよび実店舗・オンラインストアでの販売を行っています。

創業は1999年で、大阪和泉市のオーナー夫妻が営む小さな店舗からスタートしました。当時はアメリカのカントリー雑貨を扱っており、自分達の感性に加え時代の流れやお客様のニーズを汲み取りながら、自分達の目指すインテリアを追求してきました。

どのようなお客様が多いのでしょうか。

幅広いお客様がいらっしゃいますが、中心は30〜40代のファミリー層です。実店舗はもともと地域密着型で、大阪や和歌山にお住まいのお客様が中心でした。なかには毎週ご来店いただくようなお客様もいらっしゃいます。

一方で、Instagramを始めてからお客様の層が広がった印象です。近隣地域以外にも、北海道からお越しくださったお客様や、海外のお客様もいらっしゃいます。また、娘さん・お母さん・おばあちゃんの三世代で来店いただくこともありました。商品展開は30〜40代向けですが、楽しく、新しいものに触れられるような店舗作りや提案を心がけています。

実店舗とECサイトを合わせて、何名程度の運営体制ですか?

実店舗、EC、物流倉庫、工場のスタッフも含めて、現在の従業員は25名ほどです。有難いことにECを始めてから物流の動きが激しくなっているので、対応できる体制を整えている段階です。物流を外注する良さもありますが、自社倉庫で対応することで、臨機応変で細やかな対応ができることや、スタッフ間のコミュニケーションが取りやすいなどの良さもあります。

ECサイトはいつから運営されていますか?

自社のオンラインストアは2016年から運営しています。それ以前に一部商品をモールで販売したこともありましたが手数料の負担や、ブランディングのためにできることに限界があり、自社のオンラインストアを立ち上げました。最初は別のプラットフォームを使っていましたが、2019年末頃にShopifyに移行し今に至ります。

現在は社内にWebデザインやグラフィックデザインができるスタッフがいることもあり、自社でサイト構築を行っています。僕はもともと実店舗の人間で、そういった知見があったわけではないのですが、独学で試行錯誤しながら進めています。

問い合わせの効率化と一元化が導入の決め手

チャネルトーク導入前はどのような課題がありましたか?

問い合わせ対応のオペレーターがサイト毎にいるのですが、コロナ禍でのオンライン注文とお客様からのお問い合わせが増えたことで対応が手一杯になっていました。また、Instagramからのお問い合わせも多く寄せられるようになり、Instagram担当者が各オペレーターや店頭スタッフにつないでいたため、問い合わせ対応をスムーズにしたいとも考えていました。そこで、簡単な内容はお客様で自己解決出来るような方法や、SNSとの窓口一元化、担当の割り振りなどが実現可能なサービスを色々と探していました。

そんななかでチャネルトークを知ったのですが、最初にご提案いただいた段階ではまだInstagram連携ができなかったため、いったん導入を見送りました。ただ、UIがシンプルで使いやすい印象があり、その後すぐInstagram連携開始の連絡を頂いたので、導入してみることになりました。

チャネルトーク導入前はどのような問い合わせが多かったですか?

商品のご質問はもちろんのこと、注文内容の確認や、メールが届かないといった問い合わせが多かったです。よくあるご質問に対してはオンラインストアでも案内をしているのですが、見落とされていたり、そのページ自体に辿り着けない方も中にはいらっしゃいます。 また、導入前は問い合わせフォームで問い合わせを受け付けていましたが、Shopifyの標準仕様では問い合わせ受付後のページ上での案内はあるものの、自動での受付メール送信がないため、問い合わせをしたのに返信がないという声も多く寄せられていました。

チャネルトークの導入により、チャットボットによる適切な案内や、該当ページへの案内を自動化することができるようになり、丁寧な初期対応も実現できたことでこれらの問題がほとんどなくなりました。

▲お客様から喜ばれたチャット接客

チャネルトーク導入時に懸念していたことがあればお教えください。

チャネルトークの導入効果のひとつとして、購入前の問い合わせを増やすという点をご提案いただいていたのですが、弊社としては、問い合わせを増やすというより、まずは問い合わせを整理する段階だったため、始めはその点にギャップがありました。ただ、実際にチャネルトークを導入し、運用を行なっているとその意味や必要性を感じるようになりました。 実店舗でお客様と会話をするように、オンラインストア上で購入を検討されているお客様の声をお聞きし、お悩みを解消することでご購入に繋げるというイメージを将来的に実現できそうだと考えています。

問い合わせ対応が迅速化!Instagram連携により顧客体験の向上を実現

チャネルトーク導入後、問い合わせ対応はどのように変化しましたか?

チャネルトーク導入前は、サイトでの問い合わせはフォームで受けてGmailで対応しており、オペレーターが担当者へのメール振り分けを行っていました。チャネルトークを導入したことで、自動応答の中で担当の振り分けができるようになり、担当の交代もスムーズで使いやすいです。

また、Instagramからの問い合わせの場合、以前までは内容によって問い合わせフォームをご案内したり、初期対応でお待たせしてしまったりとお客様にご不便をお掛けすることも多々ありました。しかし、Instagram連携によりチャネルトーク内で担当者からのダイレクトな返信が可能になり、問い合わせ開始から返信まで理想的な体制が実現できています。

チャネルトークでの問い合わせ対応はどのような体制で行っていますか?

基本的にスタッフ全員が対応可能な体制にしています。 これは弊社ならではの使い方かもしれませんが、実店舗は一階に雑貨フロア、二階に家具フロアがあり、個人アカウントではなく基本的には各階での共通アカウントを使用しています。そして、レジ端末として使用しているiPadにもチャネルトークのアプリを入れ、問い合わせが入ると通知されます。問い合わせが来たら、各フロアのPCから、そのとき対応できるスタッフが返信する形です。その際、文面の最後に対応したスタッフの名前を入れています。

店舗スタッフの人数は曜日によって異なりますが、一階が2〜4名、二階が1〜3名程度です。当初はスタッフ一人につき一アカウントを作ることも考えたのですが、共通アカウントで運用することでスタッフ毎の管理や都度の設定更新、レクチャーなどをある程度簡素化できたりと、現時点ではこの形のほうが運用しやすいと考えています。

チャット接客が月数十万〜数百万の売上につながる可能性

問い合わせ対応のKPIはどのように設定されていますか?チャネルトーク導入後、数字として見える成果があればお教えください。

導入時の課題が、お客様ご自身で自己解決出来る問い合わせの削減だったので、まずはそこを目標にしました。 チャネルトーク導入から現在までに、簡単な問い合わせは8〜9割削減された印象で、全体の件数を見ても導入前の4〜5割の約半分程度になりました。それにより、購入前のちょっとしたお悩み相談の問い合わせにまとまってきています。

問い合わせフォームを閉じ、チャットに一元化したことでメールでの問い合わせ対応は、8〜9割ほど削減できました。 一方、チャネルトークでは、担当振り分けが自動化されたことで購入前の問い合わせへの初期対応がスムーズになりました。 それにより受注オペレーターも購入後の問い合わせ対応や配送手配、商品管理に集中できています。

当初、目指していた効率化は達成できていると感じており、まだまだ可能性を感じています。

チャネルトークでの問い合わせから売上につながることはどの程度ありますか?

まだ導入してまもなく、統計を取れているわけではないですが、問い合わせ対応によりお客様から「オンラインストアで購入します」「店舗に見に行きます」と言っていただいた件と、実際にそのお客様が購入された注文を見ただけでも、月100万円前後の売上には関与しているといった印象です。

実店舗のような提案で、問い合わせから購入へつなげる

チャネルトークで対応する問い合わせは、どのようなものが多いですか?

店頭での質問と大きな違いはありませんが、商品についてのご質問や購入後のお手入れに関する質問、その他に配送や交換など様々です。オンラインストアならではの問い合わせとしては、商品の質感や色味、サイズ感に関する質問が多いです。

弊社の商品は個体差のある天然素材を使った商品やニュアンスカラーのものが多いためサイト画面上だけでは伝わりにくく、特に商品の色味については自然光や室内照明などの環境によって見え方が異なります。 他に「家の色味がこんな感じなのですが、この色味は合いますか?」といった質問もあります。店舗でのご案内と同じようにお客様の好みやイメージを聞き出してご提案したりと、自動応答では難しいそういったご質問に対してお客様に寄り添うような対応を心がけています。

▲お客さまから届いた色味に関する相談への丁寧なチャット接客

お問い合わせから、ECサイトや社内のオペレーションの改善につながったような例はありますか?

以前から、お客様のご質問をきっかけに商品ページに追記したりと、お問い合わせを緩和しながら商品ページの改善するといったことは常日頃から行うようにしています。チャネルトーク導入後は問い合わせが全てリアルタイムに共有されるのでそのスピードアップに繋がっています。担当者から「問い合わせがあったからサイトに追記して欲しい」という声が上がった時にはもうすでに追記されているといった先回りした動きも起き始めています。

数字には表れないものの、チャネルトーク導入のメリットだったと感じている成果はありますか?

チャネルトークを導入してから、お客様からのご指名や対応後のお礼の言葉まで共有され、スタッフにも良い刺激になっています。他にもお申出の事案や他のスタッフの対応状況が見える化できていることで以降の対策や改善にも繋がっています。 また、チャット特有かもしれませんがメールに比べて文章がより端的で、柔らかくフランクな印象でつたわるように感じます。 それによりお客様とスタッフより楽しく会話できている部分もあると思います。そういった面から双方にとって問い合わせや対応へのハードルが低くなっていると思います。チャネルトークのUIはそういう印象が感じられるデザインだと感じます。

チャネルトークは「テキパキ働く頼もしい秘書」

チャネルトークを一言で表すとしたらどのような存在ですか?

あくまで例えになりますが、チャネルトークがやってくれている業務を考えると「テキパキ働く頼もしい秘書」のような印象があります。 問い合わせの受付時には丁寧な初期対応をし、簡単な問い合わせは最後まで対応してくれます。 担当スタッフへの引き継ぎもスムーズで、その内容を全て共有し把握しておいてくれるので社内の改善にも一役買ってくれます。しかもその上、商品のPRやお客様へのアプローチも一斉に出来るといった受付業務から営業活動まで幅広い業務を24時間365日やってくれると考えると、これほど頼もしい人はいないですね。


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