大ブーム後の低迷期から復活、「攻め」よりも「守り」で3年連続50%成長したOHOTOROの秘訣

Channel Talk

9月 21日

  • 活用事例

短期的に勝つことよりも 長期的に見て「負けないこと(守り)」が重要

低迷期に負けない準備をコツコツし続けたことで復活し 現在は毎年50%ずつ成長するOHOTORO! 彼らの保守的でぶれない顧客中心運営に迫る動画を先日公開しました!🎬

OHOTOROが2016年に発売したモコモコ アウターは、たちまち日本国内で一大ブームとなり、ついには朝の情報テレビ番組でも若者の”もこもこ”ブームが取り上げられたほどです。

しかし、ブームが過ぎ去った後3年間は売上も下がり低迷期を迎えていたといいます。 乗り越えた秘訣は、お客様のニーズを聞き続けた姿勢にありました。この記事では、動画では紹介しきれなかったTIPSやビジネスの裏話も入れて、 ブランド創立9年目を迎えるOHOTOROのチャネルトーク活用術を紹介します。動画と記事どちらもチェックして、ぜひビジネスに活かしてくださいね💪

実店舗なしで、9年来のコアファンを維持

日韓の流行スタイルをミックスしたオリジナル商品を展開するOHOTOROは、2014年から9年間、韓国国内ではビジネスを展開しておらず、日本市場だけを対象に立ち上げたEC発ブランドです。驚くべきことに日本に実店舗はなく、ポップアップの開催もこれまで2回に留まるのですが、熱狂的なファンが多くいるブランドです。

今回のYouTube動画を視聴した熱狂的なファンが残したコメント

大ブーム後も既存顧客に集中した理由

ブランド創立から2年で、日本国内でモコモコアウターが一大ブームとなり、OHOTOROを初めて知る新規のお客さんも増加。ナムユン代表は一気に増えた新規顧客のニーズに合わせて、ブランドコンセプトを変えると既存顧客を失望させてしまうと考え、既存顧客に集中したそうです。

ピンクコートが爆発的に売れた時、新規顧客ではなくブランド初期の頃からOHOTOROのことを好きでいてくれている方たちに集中しました。そのため、爆発的に売れた時期に比べて売上が大幅に下がりました。 その辛い時期に、私たちは今よりももっと顧客中心的に考えようと思いました。まずは、どの方向性でブランドを育てるべきかお客さんに聞く姿勢を大切にし、メッセージングなども工夫したからこそ、お客さんに僕らの想いが伝わって、低迷期を乗り越えられたと考えています。

スローガンはGood things, Enjoy in bits

ピンクコートの爆発的人気からヒントを得て、3期目の冬には新しいオリジナルのファーコートをリリース。「mont blanc coat」は毎年多くの人に愛される商品へと成長しました。

商品開発も担当する絢菜さんは、「お客様にオリジナルアイテムを全て買って欲しい!」という気持ちではなく、「ひとつのアイテムでどれだけ着回していただけるか」を重要視して開発をしているとのこと。 大量消費ではなくじっくり選んでいいものを買いたい人が増えている時代と、OHOTOROが掲げるスローガンGood things, Enjoy in bits(いいものをちょこっと)を象徴する開発の考え方がマッチしています。

商品開発のTIPSを動画でさらに詳しく紹介しています!

OHOTORO独自の工夫

日本に店舗を持たず、かつ離れた日本市場でサービスを展開してきたOHOTORO。 なんと再購入率は70%と熱狂的なファンが多く、Instagramのハッシュタグ「#ohotoro」の件数は2.3万件に及びます。さらには、3年間の低迷期を乗り越えたあと3年連続50%成長しています。 📝その秘訣を以下でまとめました。

1.会員のみ購入可能なサイト運用

OHOTOROは、会員登録した顧客だけが購入できる戦略をとっています。これは、接客時に会員の顧客情報や購入履歴・サイト訪問履歴などを確認しながら対応したいというブランドの思いから生まれた仕組みとのこと。 OHOTOROの会員顧客の年間再購入率は70%近く、3年連続売上高は前年比50%成長するなど、継続的な成長を遂げています。

2.スタッフレビューを積極的に実施

OHOTOROが商品に込めた熱量をお客様に伝える取り組みとして、スタッフレビューがあります。 新商品が20時に販売開始される時に、サイトページの下の部分にスタッフレビューが複数投稿されている状態を工夫して作っています。

「できれば身長別に投稿します!」特にパンツ類は153センチのスタッフ、164センチのスタッフなど、身長別のスタッフがロング丈とショート丈それぞれ着た姿が伝わるように撮影して、文章の中にもそのスタッフが着て思ったことをそのまま書いてます。

このスタッフレビューは、お客さんからの人気も高く、毎回楽しみにされているファンの方も多いとのこと。その想いに応えるべく、スタッフレビューはスタッフ全員でやろうと決めているそうです。 ちなみにCSスタッフも実際に商品を試着し、対応に活かしています。

3. OHOTOROの工夫や想いが詰まった商品ページ

韓国の聖水洞にオフィスを構えながら、日本に店舗を持たないOHOTORO。 接客を直接店舗で受けているような感動や体験を感じてもらうために、サイトのレイアウト・写真や動画などの細部までこだわっています。

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ここから

から実際にページをご覧ください!

レビューを書いていただたくために、私たち側で何をしなければいけないかと考えたときに、商品を出すときに、私たちがどういう気持ちでこの商品を作ったのかということまずお客様に伝える責任があると考えています。

商品ページでは、デザイナー・スタイリストコメントとして、商品を作った理由・サイズ感や丈感を全てを説明しています。 熱量を伝えているからこそ、すでに商品の良さ・商品に込められたポイントを知っている状況を作ることができ、レビュー全体の質が上がるとのこと。

4.記憶に残るブランド作り

短期間で売り上げを作るとなると、パフォーマンスマーケティングなどの様々なやり方があります。 しかし、OHOTOROはそういった施策の優先順位を下げて、バイラルマーケティングに集中したそうです。

「この商品めっちゃいい!」「お?それどこのブランド?」といったようにバイラルで拡散されていくのが、長く愛されるブランドを作る秘訣だと思っています。なので初期から、記憶に残るブランドを作るなら「バイラルが重要だ」と考えて、売上を一気に伸ばすことより、記憶に残るブランドを作ろう!が目標でした。

OHOTOROの口コミを生む努力は、包装用のジッパーバッグにまで及びます。 色や素材にこだわり、届いたときにお客さんに「おっ!」と思っていただけるように工夫しているとのこと。さらには、再利用していただいて、生活の中で使っていただきたいという想いも込められています。

ステッカーとポストカードは、9年前からずっと取り組んでいて、やはりそれが届くのと届かないのでは私は全然違うと思っています。綺麗に包装されたもの+ポストカードとステッカーがあるっていうのは、お客様が記憶もしやすいですよね。「あそこね!そういう感じで来てたところ!」といったように記憶もしやすいし、プラス手元に残る。

ECでお買い物をして商品が届いた時に、商品とレビュー投稿依頼の紙が入っていて、その紙をすぐに捨てた経験のある人は多いと思います。 OHOTOROでは、ポストカードを手元に残してもらえるように2つの意味を込めているのです👀

ポストカードの裏面にはレビュー投稿を促す独自のメッセージ

  1. お家に飾ってOHOTOROの世界観を自宅でも楽しんでいただく工夫

  2. レビュー投稿依頼やアプリダウンロードなどをお願いする文章を記載

ポストカードとブランド側からお願いする内容を掛け合わせることで、手元に残しおきたくなる最強のレビュー依頼アイテムを作り上げました。

この取り組みは2014年から行っています。 絢菜さんが、韓国ブランドでお買い物をした際におまけが沢山ついてきて、嬉しかった経験から取り入れたそうです。 また、レビュー投稿をお願いしているブランドの立場として、丁寧に依頼したいという代表の気持ちが実際の文章に込められています。

チャネルトークの活用術

お客様のニーズを聞き続け、顧客中心で考える姿勢を大切にしているOHOTOROは、CS・接客ツールとしてチャネルトークを活用いただいています。どのようにチャネルトークを活用しているのかを、ご紹介します。

1.コミュニケーションツールを一元管理

チャネルトークを導入後、LINE公式アカウントとInstagram DMをチャネルトークと連携しました。 その結果、Instagramでタグを付けて投稿してくださるお客様に、すぐに対応できるようになりました。

2.スタイリング相談

CS担当者が実際に着用した経験を活かしながら接客

スタイリングに関する質問(コーディネートの仕方)や商品のサイズ感や丈感、色味などお客様の悩みをチャットで解決しています。 再購入率が70%と高いこともあり、すでに持っている商品と今回の新商品は何色が合うのか?などの質問も多いです。

顧客プロフィール・過去の購入履歴などを一目で把握できる!

お客様からのご質問に対しては、必ず正確な回答をしようというのは心がけています。購入する際に、会員登録をお願いしているのも、お客様が購入する商品で迷っている時に、私たちが会員情報、購入履歴、閲覧しているページなどを確認できる状態にすることで、より正確な情報をお客様にお伝えできるようにするためなのです。

3.問い合わせタグの活用

決済エラーやサイズ交換の相談など、早めの対応が必要なものはタグで一目でわかるようにしました。その結果、チーム内での問い合わせ内容の把握・管理が改善されました。 さらには、接客フロー自動化を活用して、一部のタグは自動で付くように設計しています。

実際にOHOTOROが使用しているタグです!設定する際の参考にしてください

4. 再購入希望もチャネルトークで把握

チャネルトークのチャットに、「この商品は再入荷しますか?」「longの再入荷待ってます😭」などお客様からの要望が多く届きます。 当初は再入荷の予定がないものであっても、お客様の声が多く届くことで、次のシーズンに向けて社内で再入荷を前向きに検討するきっかけになっているそうです。

再入荷希望者に対する実際の対応

ブランド創立10年目に向けて

お客様に商品に込めた熱量を伝える工夫や努力を続けてきたOHOTORO。モコモコアウターのブーム後の低迷期を乗り越えて、ブランド創立9年目も継続的な成長をしています。 10年目に向けた取り組みとして、今年はなんと韓国に一号店をオープンします!

実店舗を持たないブランドと聞くと、リピーターの獲得やファンの育成が難しいと考える人も多いと思います。 しかし、OHOTOROは、常に顧客目線でブランド運営をしてきたからこそ、その熱意がお客様にも伝わり、お客様が納得をして購入するという状態を作り上げました。

これからブランド立ち上げや成長させたい方にアドバイスを一言!

ブランドを長くやりたい、うまくやっていきたいと思っている方であれば、Instagramでバズることは気にしないでいいと思ってます。

流行りを追っていくブランドもあるし、一過性の何かを瞬間風速的に行うブランドもあると思うんですけど、始めて間もないからこそ「なぜこの服を提供したいのか」「なぜ作りたいのか」を考えて目標を1つ作る。

そこに向かうための自分達の努力をお客様に見せることもブランドをやっていく上で、重要です。結局その姿勢がお客様に伝わります。

特に日本のお客様はそこの理解度がすごく高いと私は思っています。

OHOTOROのお客様に熱量を伝えるより詳しい方法を チャネルトーク公式YouTubeでチェックしてください👀

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