Jay • VP in Japan
「メルマガを定期的に配信しているのに、なかなか反応が得られない」
「顧客データは蓄積されているのに、うまく活用できていない」
そうした悩みを抱えるマーケティング担当者は少なくありません。
その原因の多くは、CRMマーケティングを「配信ツールを使った情報発信」として捉えていることにあります。CRMの「R」は「Relation(関係)」を意味します。つまり、CRMマーケティングの本質は、一方的な発信ではなく、顧客との継続的な関係を築くことにあります。関係を深めるためには、企業側からの発信だけでなく、VoC(顧客の声)に耳を傾けることが不可欠です。
本記事では、CRMマーケティングの基本から、VoCを活用した実践ステップ、さらにカスタマーサポートとマーケティングを連携させる方法まで、成長期の企業が取り組みやすい形で解説します。CRMツールの導入や見直しを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
CRMとは、「Customer Relationship Management(顧客関係管理)」の略称で、顧客との関係を継続的に管理・育てるための考え方や仕組みのことです。単なる顧客情報の管理にとどまらず、顧客一人ひとりの行動履歴や購買傾向、問い合わせ内容などのデータを蓄積・活用することで、より質の高いコミュニケーションを実現することを目的としています。
CRMマーケティングとは、こうしたCRMの考え方をマーケティング施策に応用することです。顧客データをもとに、適切なタイミングで適切なメッセージを届けることで、購買や継続利用を促します。
「配信するだけ」では顧客との関係は深まりません。その理由は、一方的な情報発信が「会話」ではなく「通知」にとどまるからです。
顧客との関係とは、互いのやり取りの積み重ねによって生まれるものです。企業が発信した情報に対して顧客がどう感じ、何を求めているのかを把握しなければ、施策は推測の域を出ません。開封率やクリック率といった数値だけでは、顧客の本音は見えてきません。
関係を築くには、顧客からの反応や声を受け取る仕組みが必要です。次の章では、その鍵となる「VoC(顧客の声)」について詳しく解説します。
CRMマーケティングにおいて、顧客との関係を深めるために欠かせないのがVoCです。ここでは、VoCの基本的な概念と収集方法、そしてマーケティング施策に活かすためのサイクルを解説します。
VoCとは、「Voice of Customer(顧客の声)」の略称で、顧客が製品やサービスに対して感じていること、期待していること、不満に思っていることなどの声や意見の総称です。
マーケティングにおけるVoCの役割は、施策の精度を高めることにあります。企業側が「こう感じているはずだ」と推測で設計した施策と、実際の顧客の声をもとに設計した施策では、顧客への刺さり方が大きく異なります。VoCを起点にすることで、顧客が本当に求めているメッセージや、適切なタイミングでのアプローチが明確になります。
VoCは待っていれば自然に集まるものではなく、顧客との接点ごとに意識的に収集する仕組みが必要です。代表的な収集方法は、大きく以下の4つに分けられます。
チャット・問い合わせ対応:
購入前後の質問や相談の内容から、顧客のリアルな疑問・不安を把握できます
アンケート・フォーム:
購入後や解約時に実施することで、満足度や改善点を定量・定性の両面で収集できます
レビュー・口コミ:
自社サイトやSNS上の投稿から、顧客が自発的に発信する評価を把握できます
カスタマーサポートへの問い合わせ履歴:
日常的な問い合わせの傾向を分析することで、潜在的な課題や要望が見えてきます
なかでも、チャット対応や問い合わせ履歴は日常業務の中で自然と蓄積されるデータであり、収集コストが低い点が特徴です。
VoCは収集して終わりではなく、施策に反映し、その結果をもとに次の改善につなげてこそ価値を発揮します。VoCをマーケティングに活かすには、以下の4つのステップを継続的に回すことが重要です。
収集:チャットやアンケートなど複数の接点から顧客の声を集める
分析:収集した声を分類・整理し、頻出する課題や要望を特定する
施策:分析結果をもとに、セグメント配信やコミュニケーション設計に反映する
改善:施策の効果を測定し、次の収集・分析に活かす
このサイクルを繰り返すことで、顧客理解の精度が上がり、マーケティング施策の効果が徐々に高まっていきます。一度で完成を目指すのではなく、小さく始めて継続的に改善していく姿勢が、CRMマーケティング成功の鍵といえます。
VoCの収集・活用サイクルを理解したところで、ここからは実際にCRMマーケティングを進めるための具体的なステップを解説します。
「顧客データの整備」「コミュニケーション設計」「効果測定と改善」の3つのステップに分けて、何から着手すべきかを順を追って見ていきましょう。
CRMマーケティングを実践するうえで、最初に取り組むべきは顧客データの整備です。氏名や連絡先といった基本情報だけでなく、購買履歴・問い合わせ履歴・サイトの行動履歴など、顧客との接点で生まれるデータを一元管理できる状態を整えることが出発点になります。
データが整ったら、次はセグメント設計です。セグメントとは、顧客を共通の特徴や行動パターンでグループ分けすることです。例えば以下のような軸が代表的です。
購買頻度:初回購入・リピーター・休眠顧客
購買金額:高単価・低単価
行動履歴:特定ページの閲覧・カゴ落ち・問い合わせ経験の有無
全顧客に同じメッセージを届けるのではなく、セグメントごとに最適なアプローチを設計することで、施策の反応率が高まります。
顧客データの整備とセグメント設計が整ったら、各グループに対してどのようなコミュニケーションを届けるかを設計します。このとき、前の章で解説したVoCを参照してください。顧客が実際に抱えている疑問や不満をもとにメッセージを設計することで、「自分ごと」として読まれる確率が高まります。
コミュニケーション設計の際は、以下の3点を意識すると効果的です。
コミュニケーション設計のポイント
タイミング:
購入直後・一定期間の未購入後・誕生日など、顧客の状況に合わせた配信タイミングを設定する
内容:
セグメントごとの課題や関心に沿ったメッセージを用意する
チャネル:
メール・チャット・プッシュ通知など、顧客が反応しやすい接点を選ぶ
施策を実施したら、必ず効果を測定します。開封率・クリック率・購買転換率(CVR)・解約率などの指標を定点観測することで、どのセグメントにどのアプローチが有効だったかが見えてきます。
測定結果は、次のセグメント設計やメッセージ内容の改善に活かします。重要なのは、結果の良し悪しを評価するだけでなく、「なぜその結果になったのか」をVoCと照らし合わせて考察することです。数値とVoCを組み合わせることで、より精度の高い改善仮説が立てられます。
ここまで紹介した実践ステップを効果的に回すには、VoCの質と量がカギになります。しかし、マーケティング部門だけで収集できるVoCには限界があります。
日々の問い合わせやサポートを通じて顧客と直接やり取りしているのは、カスタマーサポートの担当者です。日々蓄積する顧客データをマーケティングに連携させることで、推測ではなく実態に基づいた施策設計が可能になります。
カスタマーサポートは、日々の問い合わせ対応を通じて、顧客のリアルな声に最も近い位置にいます。「この機能の使い方がわからない」
「こういう使い方をしたいのにできない」
こうした声は、アンケートでは拾いきれない生の顧客インサイトです。
しかし多くの企業では、カスタマーサポートが蓄積するこれらのデータは、部門内で完結してしまっており、マーケティング施策に還元される仕組みがありません。カスタマーサポートが持つデータをマーケティングに連携させることで、施策の精度は大きく向上します。
カスタマーサポートとマーケティングの連携を実現するには、以下の3つのアプローチが有効です。
定期的な情報共有の場を設ける:
週次・月次でカスタマーサポート担当者とマーケティング担当者が集まり、よくある問い合わせ内容や顧客の傾向を共有する
問い合わせをタグ・カテゴリで分類する:
問い合わせ内容を種別ごとに整理することで、頻出する課題をデータとして可視化できる
VoCレポートを定期的に作成する:
カスタマーサポートが収集した顧客の声を定期的にレポート化し、マーケティング施策の改善に活用する
大切なのは、カスタマーサポートの「感覚」を「データ」に変換する仕組みを作ることです。属人的な知見を組織の資産として活用できるようになると、マーケティング施策の質が継続的に高まります。
カスタマーサポートとマーケティングの連携は、施策の一部を改善するだけではなく、マーケティング全体の進め方そのものを変える取り組みです。
以下の表では、連携前と連携後で「顧客理解」「メッセージ設計」「課題発見」「改善サイクル」「顧客との関係」の5つの観点がどう変わるかを整理しました。自社の現状がどちらに近いかを確認しながら読んでみてください。
項目 | 連携前 | 連携後 |
|---|---|---|
顧客理解の方法 | 購買データ・配信反応のみで推測 | VoC・問い合わせ履歴をもとに把握 |
メッセージ設計 | 全顧客に同一内容を配信 | 顧客の課題・状況に合わせて設計 |
課題の発見 | 数値が下がってから気づく | 問い合わせ傾向から事前に察知 |
改善サイクル | 施策単位での振り返り | VoCと数値を組み合わせた継続改善 |
顧客との関係 | 一方的な発信にとどまる | 双方向のコミュニケーションが生まれる |
連携後の状態では、顧客の声が施策に反映されるため、顧客は「自分の意見が届いている」と感じやすくなります。これが、CRMマーケティングにおける「関係づくり」の実体です。
チャネルトークは、顧客との双方向のコミュニケーションと、CRMマーケティングを一つのツールで実現できるAI顧客コミュニケーションツールです。顧客データの蓄積から、セグメント配信、効果測定までを一元管理できる点が特徴です。
CRMマーケティング機能は、大きく2種類の配信方法で構成されています。
CRMマーケティングの代表的な配信方法
一斉配信:
連絡先情報のある顧客を条件でフィルタリングし、メール・SMS・ポップアップメッセージを手動で配信できます。全体への告知やメルマガ配信に活用できます
自動配信:
顧客がサイトやアプリ上で特定のアクションを起こした際に、条件に合致する顧客へ自動でメッセージを配信できます。カゴ落ちした顧客へのフォローや、特定ページを訪問した顧客への案内など、顧客の行動に連動した施策が実現します
また、配信したメッセージの効果はマーケティング統計機能で確認できます。クリック率からゴール達成数まで、ステップごとの流入経路を分析することで、施策の改善サイクルを回しやすい設計になっています。
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CRMツールを導入する際、「機能の多さ」や「価格」だけを基準にすると、導入後に活用しきれないケースが少なくありません。以下の3つの視点を持って選定することをお勧めします。
選定の視点 | 確認すべきポイント | チャネルトークの場合 |
|---|---|---|
① VoC収集のしやすさ | 顧客の声をリアルタイムで収集・蓄積できるか | チャットを通じた問い合わせ履歴・行動データを自動で蓄積 |
② カスタマーサポートとの連携のしやすさ | カスタマーサポートが蓄積したデータをマーケティングに活かせる仕組みがあるか | 問い合わせ対応とCRMマーケティングを同一画面で管理可能 |
③ 改善サイクルの回しやすさ | 施策の効果測定と改善が現場レベルで完結できるか | マーケティング統計機能で配信ごとの効果をステップ別に確認可能 |
ツール選定の軸を「配信機能」から「関係構築と改善の継続性」に置き換えることで、CRMマーケティングの本来の目的に沿ったツール活用が実現します。
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ここまで解説してきたVoCの活用やカスタマーサポートとの連携の考え方が、実際のビジネスの現場ではどのように機能しているのでしょうか。
この章では、チャネルトークのCRMマーケティング機能を活用している2社の事例を、CRMマーケティングの活用アプローチからご紹介します。自社の業態に近い事例を参考に、導入後のイメージを具体的に描いてみてください。
北海道小樽に本店を構えるスイーツブランド「小樽洋菓子舗ルタオ(LeTAO)」を展開する株式会社ケイシイシイは、リピーター・ロイヤルカスタマーへの対応を強化するためにチャネルトークを導入しました。チャネルトーク導入後、購入前の問い合わせ比率が従来の約10%から約50%へと大幅に増加。CRMマーケティング機能を活用し、ロイヤルカスタマー向けキャンペーンをポップアップで配信したところ、2日間で閲覧率54.4%、クリック率48.6%、CVR47.2%という高い成果を記録しました。
さらに、顧客一人ひとりの利用シーンや悩みをヒアリングしたうえで商品提案を行うことで、チャット経由の客単価はチャットなしの場合と比べて1.5倍に向上。顧客理解に基づいた接客が、ロイヤルカスタマーのファン化を加速させた事例です。
江戸時代後期創業の老舗、株式会社伊藤久右衛門は、チャネルトークのCRMマーケティング機能を活用し、サイト訪問者に対してポップアップバナーで季節キャンペーンやお得情報を配信。バナー閲覧後のCVRは、以前利用していた別ツールの3.9%から21.2%へと約5.4倍に向上しました。
さらにABテストを活用し、早割キャンペーンをカウントダウン形式のポップアップに切り替えたところ、CVRがさらに約4.5倍上昇するなど、データに基づいた改善サイクルも実践しています。
加えて、問い合わせ対応の効率化にも成功し、メールからの問い合わせは約30%削減、対応人数も4名から2名に縮小。空いたリソースを新たな施策展開に充てられる体制を構築し、会員数の大幅増を実現しました。
最後に、CRMマーケティングの導入や運用を検討する中で、よく寄せられる質問をまとめました。ここまでの内容で触れきれなかったポイントも含めて回答していますので、気になる項目があればぜひ確認してみてください。
CRMマーケティングは、顧客との継続的な関係構築を目的とした包括的な取り組みであり、メールマーケティングはその手段の一つです。メールマーケティングが「配信」に特化しているのに対し、CRMマーケティングは顧客データの蓄積・分析・施策設計・効果測定までを一連のサイクルとして捉えます。「どのチャネルで届けるか」よりも「誰に、何を、なぜ届けるか」を重視する点が大きな違いです。
まずは日常業務で自然と蓄積されるカスタマーサポートへの問い合わせ履歴から始めることをお勧めします。新たな仕組みを構築しなくても、すでに社内に存在するデータを整理・分類するだけで、顧客が抱える課題や要望の傾向が見えてきます。収集の仕組みが整ってきたら、購入後アンケートやチャットでのフォローアップなど、接点を段階的に増やしていきましょう。
導入できます。CRMマーケティングは大企業だけのものではなく、成長期の中小企業にこそ効果を発揮しやすい取り組みです。顧客数が少ない段階では、一人ひとりの声を拾いやすく、VoCを施策に反映するサイクルを小さく素早く回せる利点があります。まずは顧客データの一元管理と、シンプルなセグメント設計から始めることで、無理なく運用できます。
まずは定期的な情報共有の場を設けることから始めましょう。週次や月次でカスタマーサポートとマーケティングの担当者が集まり、よくある問い合わせ内容や顧客の傾向を共有するだけでも、施策の精度は高まります。次のステップとして、問い合わせ内容をカテゴリ別に分類・集計する仕組みを整えることで、VoCをデータとして可視化し、マーケティング施策への反映が容易になります。
はい、使えます。チャネルトークは、CRMマーケティングの経験がない担当者でも取り組みやすい設計になっています。一斉配信・自動配信の2つの機能を状況に応じて使い分けながら、顧客データの蓄積と施策の実行を同一の管理画面で進めることができます。まずは以下の公式ページで機能の概要を確認し、自社の課題に合った活用方法をイメージしてみてください。
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CRMマーケティングの本質は、一方的な配信ではなく、顧客との継続的な関係を築くことにあります。そのために欠かせないのが、顧客の声(VoC)を収集・分析し、施策に還元するサイクルです。
関係を深めるためには、カスタマーサポートが日々蓄積する顧客データをマーケティングに連携させる仕組みが重要です。部門をまたいだデータ活用が実現することで、推測に頼らない、顧客の実態に即した施策設計が可能になります。
CRMツールを選ぶ際は、「配信機能」だけでなく、VoC収集のしやすさ・カスタマーサポートとの連携のしやすさ・改善サイクルの回しやすさという3つの視点を持つことが大切です。チャネルトークは、こうした観点でCRMマーケティングの実践を支援するツールの一つです。まずは機能の概要を確認し、自社の課題解決に向けた第一歩を踏み出してみてください。