カスタマーサポートツール比較20選|「従来型SaaSからAIへ」失敗しないツール選定術
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カスタマーサポート(CS)の現場では今、深刻な人手不足が課題になっています。
採用しても定着しない、教育に時間がかかる、ようやく一人前になった頃に離職してしまうといった悩みを抱えるCS部門の管理者は少なくないでしょう。
限られた人員で対応品質を維持しようとすれば、属人化や対応漏れといった問題も避けられません。こうした背景から、カスタマーサポートツールの導入やリプレイスを検討する企業が増えています。
しかし今、カスタマーサポートツールの世界には大きな転換期が訪れています。
メールを起点に問い合わせをチケットで管理する従来型のSaaSモデルは、人手を前提とした構造の限界に直面しており、代わってAIエージェントがチャットや電話で顧客対応を自律的に処理する新しいモデルが急速に広がっています。
本記事では、カスタマーサポートツールの基本から「なぜチケット管理の時代は終わりを迎えつつあるのか」、そして失敗しない選び方までを解説したうえで、注目のカスタマーサポートツール20選を比較します。
自社に合ったカスタマーサポートツール選定を進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
カスタマーサポートツールとは
カスタマーサポートツールとは、顧客からの問い合わせ対応を効率化・一元管理するためのシステムです。
この章では、カスタマーサポートツールが求められる背景、主な機能と種類、そして導入によって得られる効果について解説します。
カスタマーサポートツールが求められる背景
カスタマーサポートの現場では、慢性的な人手不足が深刻化しています。
問い合わせチャネルはメール・電話・チャット対応・SNSと多様化する一方、対応を担う人材の採用は年々難しくなっています。新人を採用しても、商品知識や対応スキルの教育には数か月を要し、戦力化する前に離職してしまうケースも珍しくありません。
こうした環境下で、スプレッドシートやメールの共有フォルダによる手作業の管理はすでに限界を迎えています。対応漏れ、二重返信、ナレッジの属人化などの問題を仕組みで解決する手段として、カスタマーサポートツールの導入が進んでいるのです。
カスタマーサポートツールの主な機能と種類
カスタマーサポートツールは、大きく以下のカテゴリに分けられます。
問い合わせ管理(チケット管理):
メール・電話・チャット対応など複数チャネルからの問い合わせを一元管理し、対応状況をチーム全体で共有する
顧客情報管理(CRM連携):
顧客の購買履歴や過去の対応履歴を紐づけて管理し、パーソナライズされた対応を可能にする
回答支援(FAQ・ナレッジベース):
よくある質問をデータベース化し、顧客の自己解決やオペレーターの回答速度向上を支援する
AI自動応答: AIエージェントが問い合わせ内容を解析し、人の手を介さずに回答・処理を完結させる
従来はこれらが別々のツールとして提供されることが一般的でしたが、近年は複数機能を統合したオールインワン型のツールが増えています。
導入する目的と期待できる効果
カスタマーサポートツールを導入する目的は、単なる業務効率化にとどまりません。
対応品質の均一化、ナレッジの蓄積と共有、そして少人数でも安定したサポート体制を維持できる仕組みづくりが本質的なゴールです。
実際に、チーム内での対応状況の可視化によって対応漏れを防止し、テンプレートやFAQの活用で新人教育の負担を軽減するといった効果が期待できます。
属人的な「できる人頼り」の体制から、誰が対応しても一定の品質を保てる組織への転換を後押しするのがカスタマーサポートツールの役割といえるでしょう。
しかし、こうした効果はあくまで「人が対応する」前提のもとで設計された従来型ツールの話です。ではなぜ今、カスタマーサポートツールのあり方そのものが根本から問い直されているのでしょうか。
カスタマーサポートツールはAI活用型へ
カスタマーサポート業界の転換点
カスタマーサポートツールの世界では今、根本的なパラダイムシフトが起きています。
従来のチケット管理型が「問い合わせ処理の効率化」にとどまる一方で、AIエージェント活用型のツールは「顧客対応そのものの自動化」へと踏み込んでいます。
この章では、従来型(チケット管理型)の限界、AIエージェント活用型が台頭する背景、そして両者を分ける課金モデルの本質的な違いを解説します。
チケット管理型カスタマーサポートツールが抱える限界
チケット管理型のカスタマーサポートツールは、メールで届いた問い合わせを「チケット」として一元管理し、対応状況を可視化する仕組みです。対応漏れの防止やチーム間の連携には効果的であり、多くの企業のカスタマーサポート運営を支えてきました。
しかし、このモデルには構造的な限界があります。チケットを作成し、担当者に振り分け、対応し、クローズするという一連の流れは、すべて「人が処理する」ことが前提です。
問い合わせ件数が増えれば、それに比例して人員を確保しなければなりません。
人手不足や採用難が深刻化する現在、この「人に依存する構造」そのものがボトルネックになりつつあります。
加えて、チケット管理型はあくまで「問い合わせが発生した後」の対応を最適化するツールです。顧客がなぜ離脱するのか、どの時点で不満を感じているのかといった「問い合わせの手前」にある課題には手が届きません。
メールベースのチケット管理型は、問い合わせを「効率よくさばく」ための仕組みであり、顧客を「深く理解する」ための仕組みではないのです。
AIエージェント型が台頭する背景
こうした限界を突破するものとして注目されているのが、AIエージェント活用型のカスタマーサポートツールです。
AIエージェント活用型の多くは、チャットや電話をベースに、大規模言語モデル(LLM)や自然言語処理を活用して顧客の問い合わせ内容を理解し、回答や処理を自律的に行います。
メールが届いてからチケットを切り、人が対応するのではなく、顧客がチャットで話しかけた瞬間にAIがリアルタイムで応答します。
単純なFAQ対応だけでなく、注文のキャンセル処理やサブスクリプションの変更といった実務的なアクションまで完結できるツールも登場しています。
この変化の背景には、2つの要因があります。
1つは、生成AI技術の急速な進化により、従来のルールベースのチャットボットとは比較にならない精度の自然な対応が可能になったこと。
もう1つは、先述した人手不足の深刻化により、「人を増やす」以外の解決策が切実に求められるようになったことです。
そしてAIエージェント活用型の本質的なメリットは、単なる業務の自動化ではありません。
AIが定型的な問い合わせを処理することで、人の役割が根本から変わるという点にあります。
日常的な問い合わせ対応から解放されたCSチームは、VIP顧客への手厚い接客、問い合わせデータを活用したVoC(顧客の声)分析、そしてAIエージェントの設計・改善といった、人にしかできない高付加価値の業務に集中できるようになります。
CSチームの仕事が「問い合わせを処理する部署」から「顧客を深く理解し、事業成長を牽引する部署へと変わる」これが、AIエージェント活用型がもたらす大きな変化です。
シート課金と使用量課金の本質的な違い
チケット管理型とAIエージェント活用型の違いは、機能面だけではありません。課金モデルの構造が根本的に異なります。
チケット管理型の多くは、シート課金(1ユーザーあたりの月額料金)を採用しています。これは「人がツールを使って対応する」ことを前提とした料金体系です。
対応件数が増えれば人員が必要になり、人員が増えればライセンス費用も膨らむ。つまり、事業成長と連動してコストが線形に増加する構造です。
一方、AIエージェント活用型の多くは、使用量課金(AIが解決した件数に応じた料金)を基本としています。
人がツールを操作するのではなく、AI自体が問い合わせを処理する前提のため、対応件数が増えても人件費やライセンスコストは比例して増えません。
カスタマーサポートツールにおいても、シート課金の最適化を続けるか、使用量課金という新しい構造に移行するかは、同じくらい本質的な選択なのです。
従来のチケット管理型は、シート課金・人が使うツール・チケット管理中心という設計思想で作られたSaaSです。一方、AIエージェント活用型は使用量課金・AIが主体・自律的な対応処理という、まったく異なる設計思想に基づいています。この違いは単なる機能の差ではなく、「誰が・どのように・いくらで」顧客対応を行うかという構造そのものの転換です。
以下の比較表で、両者の違いを整理します。
比較項目 | チケット管理型 | AIエージェント活用型 |
|---|---|---|
対応の起点 | メール受信 → チケット起票 | チャット・電話でのリアルタイム応答 |
対応の主体 | 人(オペレーター) | AI(必要時に人へエスカレーション) |
人の役割 | 問い合わせの処理・管理 | VIP接客、VoC分析、AIの設計・改善 |
課金モデル | シート課金(人数ベース) | 使用量課金(解決件数ベース) |
スケーラビリティ | 人員増加に比例してコスト増 | 対応件数増加にコストが比例しにくい |
対応範囲 | 問い合わせ発生後の処理・管理 | 自動応答、処理実行、予兆分析まで |
導入・運用の難易度 | 比較的容易 | ツールによって大きく差がある |
得意領域 | 対応履歴の管理、チーム連携 | 大量の問い合わせの自動処理 |
失敗しないカスタマーサポートツールの選び方
カスタマーサポートツールの選定で失敗しないためには、自社の課題を正しく把握したうえで、適切な判断基準を持つことが不可欠です。
この章では、ツール型の見極め方、AI機能の実用性、料金体系、そして海外ツールと国内ツールの違いという4つの視点から、選定時に押さえるべきポイントを解説します。
自社の課題に合うツール型を見極める
カスタマーサポートツール選定の第一歩は、自社が抱える課題の本質を見極めることです。
たとえば、「対応漏れが多い」「チーム間の情報共有ができていない」といった課題であれば、メールベースのチケット管理型でも十分に改善が見込めます。
一方、「夜間・休日の対応ができていない」「定型的な質問への対応に時間を取られ、重要顧客への対応が手薄になっている」といった課題であれば、チャットベースでAIエージェントが自律的に対応を処理するツールが有力な選択肢になります。
重要なのは、現在の課題だけでなく、半年〜1年先の状況も想定することです。
事業の成長に伴って問い合わせ件数が増加する見込みがある場合、人員を増やし続ける前提のチケット管理型より、スケーラビリティの高いAIエージェント活用型を検討する方が合理的な場合があります。
AI機能の実用性を確認するポイント
AI活用型のカスタマーサポートツールを検討する際に注意すべき点は、「AI機能がある」と「AI機能が実用レベルで使える」は別物だということです。
確認すべきポイントは主に3つあります。
対応精度:
自社の商品やサービスに関する質問に対して、的確な回答を生成できるか。自社のナレッジベースやFAQを学習させた際の精度が重要になる
対応範囲:
FAQ回答だけでなく、注文変更やキャンセル処理など実務的なアクションまで自動で完結できるか。回答のみで処理は人任せでは、効率化の効果が限定的になる
改善サイクル:
AIの回答精度を継続的に向上させる仕組みがあるか。導入時の精度だけでなく、運用しながら改善できるかどうかが長期的な成果を左右する
可能であれば、無料トライアルやデモ環境で自社の実際の問い合わせデータを使ってテストし、実用性を見極めることをおすすめします。
料金体系の比較で注目すべき視点
前章で解説したとおり、カスタマーサポートツールの料金体系はシート課金と使用量課金の2つに大きく分かれます。
選定時には、単純な月額料金の比較ではなく、「自社の運用規模で総コストがどう変動するか」をシミュレーションすることが重要です。
具体的には、以下の観点で比較するとよいでしょう。
シート課金の場合:
現在の人数に加え、今後の増員計画も考慮した総額を算出する。管理者アカウントやAPI連携に追加料金が発生するケースもあるため、見積もり時に確認が必要
使用量課金の場合:
月間の問い合わせ件数とAIの想定解決率から、月額費用の目安を算出する。件数が急増した場合の上限設定や従量課金の単価も確認しておく
また、初期導入費用やカスタマイズ費用が別途発生するツールもあります。月額料金だけでなく、導入から1年間の総コストで比較することで、実態に即した判断ができます。
海外ツールと国内ツールの違いとは
カスタマーサポートツールの選定では、海外ツールと国内ツールの特性の違いも重要な判断材料になります。以下の比較表で整理します。
比較項目 | 海外ツール | 国内ツール |
|---|---|---|
AI機能の先進性 | 先行投資が大きく、最新技術の実装が早い傾向 | AI機能の搭載は進みつつあるが、機能差がある場合も |
日本語対応の精度 | ツールによってばらつきがあり、検証が必要 | 日本語ネイティブで設計されており安定感がある |
サポート体制 | 英語中心、時差の影響で即時対応が難しいケースがある | 日本語での問い合わせ対応や導入支援が受けやすい |
導入・運用支援 | セルフサービス型が中心で、自走力が求められる | 専任担当によるオンボーディングを提供するツールが多い |
価格帯 | ドル建てで割高になりやすい。エンタープライズ向けが中心 | 中小企業向けの手頃なプランが用意されている場合が多い |
連携先・エコシステム | グローバルなSaaSとの連携が豊富 | 国内の業務ツールやECプラットフォームとの連携に強い |
海外ツールはAI機能やグローバル対応の面で優位性を持つ一方、日本市場での運用にはサポート体制や日本語精度に不安が残ることがあります。
国内ツールはその逆で、サポートの安心感がある反面、AI機能の先進性では海外ツールに後れを取るケースもあります。
自社にとって理想的なのは、AI活用の先進性と日本市場への対応力を両立したツールです。次の章では、こうした選定基準をもとに、具体的なツール20選を紹介していきます。
カスタマーサポートツールおすすめ20選を比較
ここからは、前章の選定基準をもとに、注目のカスタマーサポートツール20選を紹介します。チャットベースでAIエージェントが対応の主体となるツールから、メールベースでチケット管理を中心としたツールまで、設計や特徴はツールごとに異なります。
各ツールの「ベースとなる対応方式」「AI対応」「料金体系」「日本語サポート」に注目しながら、自社の課題に合う候補を見つけてください。
おすすめ1: チャネルトーク
(出典:チャネルトーク)
チャネルトークは、AIエージェント「ALF」を中核に据えたオールインワン型のCSプラットフォームです。グローバルで220,000社以上の導入実績を持ち、問い合わせ対応からCRM、電話、社内連携までをひとつのツールでカバーできる点が特徴です。複数ツールを組み合わせる必要がなく、運用コストを抑えやすい構造になっています。
ベース: チャットベース(AIエージェントが対応の主体)
主な機能:
AIエージェント ALF: 顧客の問い合わせ内容を自然言語で理解し、ナレッジベースやFAQをもとに自動で回答。注文キャンセルや配送先変更といった業務タスクもAIが完結させる「タスク機能」を搭載。導入企業では問い合わせの最大約80%をALFが処理した実績がある
電話ALF: 電話での問い合わせにもAIが対応。IVRとの連携やCRM情報に基づくパーソナライズ応答が可能
CRM(顧客情報管理): 顧客の行動履歴・購買データ・過去の問い合わせ内容を一元管理。AIの応対品質向上にも直結する
有人チャット機能・電話・Meet機能: AIで解決できない複雑な問い合わせは、有人チャット機能・電話・ビデオ通話でシームレスにオペレーターへ引き継ぎ
統計・分析機能: ALFの解決率、CXスコア、削減コストの概算まで一画面で確認可能
料金体系:無料プランあり。有料プランは月額料金+使用量に応じた従量課金のハイブリッド型で、中小企業でも導入しやすい価格設計。
日本語サポート: 充実
公式サイト:https://channel.io/ja
おすすめ2:Freshdesk
(出典:Freshdesk)
Freshdeskは、Freshworksが提供するヘルプデスク・問合せ管理ツールです。
チケット管理・ナレッジベース・自動化ルール・レポート機能を備え、直感的なUIで操作しやすい点が評価されています。
無料プランが用意されており、小規模チームでも手軽に導入できます。
AI機能「Freddy AI」もオプションで追加可能です。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 無料プランあり。有料プランはシート課金(月額15ドル〜/席)。
日本語サポート: あり
留意点: 高度なAI自動化を実現するにはカスタマイズが必要。チケット管理が基本設計のため、AIエージェント主導の運用とは方向性が異なる。
公式サイト:https://www.freshworks.com/freshdesk/
公式サイト(日本代理店):https://orangeone.jp/freshworks/desk/
おすすめ3:Salesforce Service Cloud
Salesforce Service Cloudは、世界トップシェアのCRM基盤を活かしたCS向け製品です。顧客データ・商談履歴・問い合わせ履歴を一元管理し、営業部門との連携が強みです。
AIエージェント機能「Agentforce」も展開しており、既にSalesforceのCRMを利用している企業にとっては、データの一貫性と拡張性の面で有力な選択肢になります。
ベース: メール(チケット)ベース(AIエージェント機能はオプション)
料金体系: シート課金(月額3,000円〜/席)。Agentforce利用料は会話単位で別途発生。機能によりプランが細分化されており、総コストの見通しが立てにくい面がある。
日本語サポート: あり
留意点: Salesforceのエコシステム内で最大の効果を発揮する設計のため、Salesforce未導入企業はまずSalesforceの導入から行う必要がある。
公式サイト:http://salesforce.com/jp/service/cloud/
おすすめ4:HubSpot Service Hub
(出典:HubSpot Service Hub)
HubSpot Service Hubは、マーケティング・営業・CSを統合するHubSpotプラットフォームのCS向け製品です。
チケット管理・ナレッジベース・顧客アンケート・ライブチャットなどを備え、HubSpotのCRM機能と連携することで、顧客のライフサイクル全体を一画面で把握できます。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 無料プランあり。有料プランはシート課金(月額1,800円〜/席)。
日本語サポート: あり
留意点: HubSpotエコシステム内での活用を前提とした設計。単体のカスタマーサポートツールとしては、専業ツールに比べ機能が限定されている場合がある。
公式サイト:https://www.hubspot.jp/products/service
おすすめ5:Zendesk
(出典:Zendesk)
Zendeskは、世界で10万社以上が導入するCSプラットフォームの代表格です。メールで届いた問い合わせをチケットとして一元管理し、ステータス追跡や自動ルーティングによりチーム全体の対応状況を可視化します。
AI機能(Zendesk AI)もオプションで利用可能ですが、基本設計はメールを起点としたチケット管理が中核です。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 月額19ドル〜/席(メール専用のSupport Teamプラン。チャット等を含むSuiteプランは月額55ドル〜)上位プランほど自動化やAI機能が充実。
日本語サポート: あり
留意点: AI機能を活用するには上位プランへのアップグレードが必要。チケット管理の設計になっているため、AIエージェントによる自律的な対応処理を導入したい場合は、設計時に確認が必要。
公式サイト:https://www.zendesk.co.jp/
おすすめ6:Zoho Desk
(出典:Zoho Desk)
Zoho Deskは、Zohoが提供する低価格帯のヘルプデスクツールです。
チケット管理・マルチチャネル対応・ワークフロー自動化・ナレッジベースなど基本機能を網羅しながら、Zoho CRMをはじめとするZohoエコシステムとの連携に強みを持ちます。
コストパフォーマンスを重視する中小企業に適しています。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 無料プランあり。有料プランはシート課金(月額1,680円〜/席)。
日本語サポート: あり
留意点: AI機能(Zia AI)はオプションで利用可能だが、日本語での精度は検証が必要。
公式サイト:https://www.zoho.com/jp/desk/
おすすめ7:Help Scout
(出典:Help Scout)
Help Scoutは、「メールのように使えるヘルプデスク」をコンセプトにしたシンプルなカスタマーサポートツールです。共有受信トレイ形式で問い合わせを管理し、社内メモやタグ機能でチーム連携を支援します。
複雑な設定が不要で、少人数チームでもすぐに運用を始められる手軽さが特徴です。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: シート課金(月額25ドル〜/席)。無料トライアルあり。
日本語サポート: 限定的
留意点: AI機能は限定的で、高度な自動化には向かない。英語圏での利用が中心。
公式サイト:https://www.helpscout.com/
おすすめ8:楽楽自動応対(旧:メールディーラー)
(出典:楽楽自動応対)
楽楽自動応対(旧:メールディーラー)は、メール処理市場で17年連続売上シェアNo.1(※ITR調べ)を誇る国内の問い合わせ管理ツールです。
メール・電話・チャット対応・LINEなど複数チャネルの問い合わせを一元管理し、「未対応・対応中・対応完了」のステータス管理やロック機能により、対応漏れ・二重返信を防止します。
累計導入社数9,000社以上(2026年4月時点)の実績をもとに、専任スタッフによる導入支援が受けられる点も安心材料です。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 個別見積もり。月額費用+初期費用。
日本語サポート: 充実
留意点: AI機能は標準搭載で追加費用なく利用可能。ただし過去の対応履歴をもとに返信案を提示するAI補助型であり、AIが自律的に対応を完結させるエージェント型とは設計が異なる。
公式サイト:https://www.maildealer.jp/rakurakujidootai/
おすすめ9:Re:lation
(出典:Re:lation)
Re:lationは、メール・電話・LINE・X(旧Twitter)・チャット対応など10種以上のチャネルを一画面で管理できる問い合わせ管理ツールです。
対応状況の可視化、チケット管理、分析レポート機能を備え、グッドデザイン賞を受賞した操作性の高いUIが特徴です。
AIがテンプレートから最適な返信候補を自動で提案する機能も搭載されています。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 月額18,000円〜(10席まで)。10日間の無料トライアルあり。
日本語サポート: 充実
留意点: チャット対応を含む多チャネル対応が可能だが、基本設計はメールベースのチケット管理。AI機能はテンプレート推薦が中心で、AIエージェントによる自律的な対応処理には対応していない。
公式サイト:https://ingage.jp/relation/
おすすめ10:yaritori
(出典:yaritori)
yaritoriは、メール対応を中心とした問い合わせ管理を低コストで始められるクラウド型ツールです。対応状況のステータス管理、チーム内のコメント機能、送信取り消しなど、メール対応に必要な機能をシンプルに備えています。
スタートアップや少人数チームでも導入しやすい設計です。
ベース: メール(チケット)ベース
料金体系: 月額1,980円〜/ユーザー。初期費用なし。7日間の無料トライアルあり。
日本語サポート: 充実
留意点: メール対応に特化した設計のため、電話やSNSなどマルチチャネル対応が必要な場合は別途検討が必要。
公式サイト:https://yaritori.jp/
おすすめ11:Tayori
(出典:Tayori)
Tayoriは、問い合わせフォーム・FAQ・アンケート・チャット対応を簡単に作成・運用できるカスタマーサポートツールです。
導入実績70,000アカウント以上を持ち、ノーコードで各種フォームを作成できる手軽さが強みです。問い合わせ管理よりも、顧客の自己解決を促す仕組みづくりに力を入れたい企業に向いています。
ベース: フォーム・FAQベース
料金体系: 無料プランあり。有料プランは月額3,800円から。
日本語サポート: 充実
留意点: チケット管理やAI自動応答の機能は限定的。問い合わせ件数が多い場合は、専用の問い合わせ管理ツールとの併用が必要になる場合がある。
公式サイト:https://tayori.com/
おすすめ12:メールワイズ
(出典:メールワイズ)
メールワイズは、サイボウズが提供するメール共有・管理ツールです。
複数人でのメール対応に特化しており、対応履歴・ステータス管理・コメント機能を備えています。
kintoneをはじめとするサイボウズ製品との連携が可能なため、既にサイボウズ製品を活用している企業にとっては追加導入のハードルが低い点が魅力です。
ベース: メールベース
料金体系: 月額600円〜/ユーザー(2ユーザーから)。30日間の無料トライアルあり。
日本語サポート: 充実
留意点: AI機能は搭載されていない。メール以外のチャネル対応が必要な場合は、別ツールとの組み合わせが前提となる。
公式サイト:https://mailwise.cybozu.co.jp/
おすすめ13:FastHelp
(出典:FastHelp)
FastHelpは、テクマトリックスが提供するコンタクトセンター向けCRMシステムです。
電話・メール・チャット対応・SNSなど全チャネルの応対履歴を統合管理し、大規模コンタクトセンターの運用に耐えうる設計になっています。
席数の増減やセンター増設にも柔軟に対応できるスケーラビリティが特徴です。
ベース: メール(チケット)ベース(コンタクトセンター向け)
料金体系: 個別見積もり(オンプレミス/クラウドの選択が可能)。
日本語サポート: 充実
留意点: 大規模センター向けの設計のため、中小規模の企業にはオーバースペックになる場合がある。AI自動応答機能は限定的。
公式サイト:https://fastseries.jp/product/crm/fasthelp
おすすめ14:Sierra
(出典:Sierra)
Sierraは、Salesforce元共同CEOのBret Taylorが2023年に創業した米国発のAIエージェントプラットフォームです。Fortune 50企業の40%以上が導入しており、エンタープライズ向けAIカスタマーサービスの代表格として急成長しています。
チャット・メール・電話・SMSなど全チャネルに単一のAIエージェントを展開できます。
CRMや注文管理システムと連携し、返品処理やサブスクリプション変更などの実務アクションも自動で実行。複数のLLM(OpenAI、Anthropic、Google)を組み合わせるマルチモデル構成を採用しています。
ベース: チャットベース(AIエージェントが対応の主体)
料金体系: 成果報酬型(AIが解決した件数に応じた課金)。価格は非公開で、デモ・個別見積もりが必要。
日本語サポート: 限定的
留意点: エンタープライズ向けの設計のため、年間コストは高額になる傾向がある。導入には4〜10週間程度を要する。
公式サイト:https://sierra.ai/
おすすめ15:Decagon
(出典:Decagon)
Decagonは、2023年創業の米国スタートアップで、AIエージェントによるカスタマーサポート業務の自動化に特化しています。
OpenAI・Anthropic・Googleなど複数のLLMを組み合わせるマルチモデル構成を強みに、エンタープライズ向けの高精度な対応を実現しています。
チャット・メール・音声の全チャネルに対応し、自然言語での指示でAIエージェントのロジックを構築できる「AOP(Agent Operating Procedures)」が特徴。対話データを統合して継続的にAIが学習する仕組みになっています。
ベース: チャットベース(AIエージェントが対応の主体)
料金体系: 非公開(エンタープライズ向けの個別見積もり)。
日本語サポート: 限定的
留意点: 既存のヘルプデスクを置き換える設計のため、導入時に移行コストが発生する。
公式サイト:https://decagon.ai/
おすすめ16: Intercom
(出典:Intercom)
Intercomは、2011年創業の老舗カスタマーコミュニケーションプラットフォームで、AIエージェント「Fin」の搭載により、チャットベースのAIエージェント活用型への転換を進めています。
45言語に対応し、独自のAIエンジン「Fin AI Engine™」が問い合わせの理解・検索・回答を一貫して処理。既存のヘルプデスク(Zendesk、Salesforce等)とも連携可能で、導入の柔軟性が高く、平均解決率は約51%と公表されています。
ベース: チャットベース(AIエージェント+ヘルプデスク)
料金体系: シート課金(月額29ドル〜/席)+ Fin AI利用料(1解決あたり0.99ドル)の併用型。問い合わせ件数が多い場合、従量部分のコストが膨らみやすい点に注意。
日本語サポート: 限定的
留意点: ドル建てのため為替の影響を受ける。専任の導入支援は英語対応。
公式サイト:https://www.intercom.com/
おすすめ17:Ada
(出典:Ada)
Adaは、2016年にカナダで創業したAIカスタマーサービスプラットフォームです。
自社開発の「Reasoning Engine™」を搭載し、350社以上のエンタープライズ企業が導入しています。
チャット・メール・音声・SNSなど50以上のチャネルで、50以上の言語に対応。複数ステップの業務フロー(返金処理、アカウント更新など)をAIが自律的に実行する「Playbooks」機能が特徴です。
既存のヘルプデスク(Zendesk、Salesforce等)の上に追加導入する設計になっています。
ベース: チャットベース(AIエージェントが対応の主体)
料金体系:
プラットフォーム利用料+会話数に応じた使用量課金+導入支援費の3層構造。年間3万ドル以上が目安とされる。
日本語サポート: 限定的
留意点: エンタープライズ向け設計のため、中小規模の企業にはオーバースペックになる場合がある。
公式サイト:https://www.ada.cx/
おすすめ18:Tidio
(出典:Tidio)
Tidioは、中小企業やEC事業者向けに設計されたカスタマーサポートツールで、AIエージェント「Lyro」を搭載しています。
ナレッジベースから自動で学習し、顧客の質問に対してFAQ形式で即座に回答します。Shopifyなど主要ECプラットフォームとの連携がスムーズで、EC事業者に特化した機能が充実しています。
ベース: チャットベース(AIエージェント+有人チャット機能)
料金体系:無料プランあり。有料プランは月額29ドル〜。Lyro AIの利用は会話数に応じた従量課金(月50回まで無料枠あり)。
日本語サポート: 限定的
留意点: 大規模な問い合わせ件数や複雑な業務フローの自動化には対応しきれない場合がある。
公式サイト:https://www.tidio.com/
おすすめ19:Gorgias
(出典:Gorgias)
Gorgiasは、EC事業者に特化したカスタマーサポートプラットフォームです。AIエージェントが購入前の接客と購入後のサポートの両方を自動化する設計が特徴的です。
AIエージェントが「ショッピングアシスタント」と「サポートエージェント」の2つの役割を担う。購入前は商品レコメンドやクーポン提案で購買を促進し、購入後は注文追跡・返品処理・キャンセル対応などを自動処理します。
Shopifyの注文データや在庫情報をリアルタイムで参照し、最大60%の問い合わせをAIが解決すると公表されています。
ベース: チャットベース(EC特化型AIエージェント)
料金体系:チケット数ベースの従量課金(月額10ドル〜)。AIエージェント機能は追加アドオンで、1解決あたり約1ドルの使用量課金が別途発生。繁忙期にはチケット超過料金がかさみやすい構造。
日本語サポート: 限定的
留意点: Shopify・BigCommerce・Magentoに特化した設計のため、ECサイト以外の業種には適さない。
公式サイト:https://www.gorgias.com/
おすすめ20:Kustomer
(出典:https://www.kustomer.com/)
Kustomerは、CRM機能をベースにAIエージェントを統合したカスタマーサポートツールです。顧客情報と対応履歴を一画面で把握しながらAI自動化を実現する設計が特徴です。
メール・チャット対応・SMS・SNSなどマルチチャネルの問い合わせを、CRMに統合された顧客タイムライン上で一元管理します。
AIが対応の優先度やルーティングを自動判断し、定型的な問い合わせはAIが自動で処理します。
ベース: メール・チャット(チケット)ベース(CRM統合型+AIオプション)
料金体系: シート課金(月額89ドル〜/席)。AI機能は追加オプション。
日本語サポート: 限定的
留意点: 基本がシート課金のため、AI活用を進めても人数ベースのコスト構造は残る。
公式サイト:https://www.kustomer.com/
よくある質問
カスタマーサポートツールの選定では、「費用はどれくらいかかるか」「AIツールは使えるのか」といった疑問が多く寄せられます。ここでは、ツール選定時によく聞かれる5つの質問に回答します。
Q. カスタマーサポートツールとCRMツールの違いは何ですか?
カスタマーサポートツールは顧客からの問い合わせ対応を効率化するためのシステムで、CRMツールは顧客情報の一元管理とリレーション構築を目的としたシステムです。
カスタマーサポートツールはチケット管理や自動応答など「対応業務」に特化しているのに対し、CRMツールは購買履歴・行動データ・商談情報など「顧客データの蓄積・活用」に重点を置いています。
近年はチャネルトークのように、カスタマーサポートツール機能とCRMを統合したオールインワン型のツールも増えており、両者の境界は徐々に曖昧になりつつあります。
Q. チケット管理型とAI活用型、どちらのカスタマーサポートツールを選ぶべきですか?
自社の課題によって最適な選択は異なります。
「対応漏れを防ぎたい」「チーム間の情報共有を改善したい」といった管理面の課題が中心であれば、メールベースのチケット管理型でも十分に効果を発揮します。
一方、「問い合わせ件数に対して人手が足りない」「夜間・休日も対応したい」「定型的な問い合わせに人員を割きたくない」という課題であれば、チャットベースでAIエージェントが自律的に対応を処理するツールが有力な選択肢です。
今後の問い合わせ増加が見込まれる場合は、スケーラビリティの観点からもAIエージェント活用型の検討をおすすめします。
Q. AI活用型カスタマーサポートツールの導入にはエンジニアが必要ですか?
ツールによって大きく異なります。
SierraやDecagonのようなエンタープライズ向けツールでは、導入や初期設定にエンジニアリソースが必要になるケースがあります。
一方、チャネルトークのALFやTidioのLyro AIのように、ナレッジベースやFAQをアップロードするだけで運用を開始できるツールもあります。
エンジニア不在のCS部門でも導入できるかどうかは、選定時に必ず確認しておきたいポイントです。
Q. 海外ツールを日本企業が導入する際の注意点は?
主に3つの観点で検討が必要です。
1つ目は日本語対応の精度で、AIの回答品質や管理画面の日本語化レベルはツールごとに差があります。2つ目はサポート体制で、時差や言語の壁によって問い合わせ対応に遅れが生じる場合があります。3つ目は料金面で、ドル建て課金のツールは為替変動の影響を受けるほか、エンタープライズ向けの価格設計が中心のため、中小規模の企業にとっては割高になりがちです。
導入前にトライアルやデモを活用し、実運用に耐えうるかを検証することが重要です。
Q. カスタマーサポートツールの導入費用の相場はどれくらいですか?
月額数千円〜数万円が目安ですが、ツールの種類と規模によって幅があります。
国内のメールベースのツール(yaritori、Tayoriなど)であれば月額数千円から始められるものもあります。ZendeskやFreshdeskなどの海外チケット管理型は、1席あたり月額2,000〜15,000円程度が目安です。
チャットベースのAIエージェント活用型の多くは、月額定額+使用量課金の組み合わせが一般的で、問い合わせ件数やAIの解決率によって月額コストが変動します。
導入検討時には、月額料金だけでなく初期費用やカスタマイズ費用を含めた「1年間の総コスト」で比較することをおすすめします。
まとめ
本記事では、カスタマーサポートツールの基本から「従来型SaaSからAIへ」の潮流、失敗しない選び方、そしておすすめ20選の比較までを解説しました。
メールを起点に問い合わせをチケットで管理する従来型のモデルは、20年以上にわたってCS現場を支えてきました。しかし人手不足が深刻化する今、人がチケットを処理し続ける前提のシート課金モデルには、構造的な限界が見え始めています。
チケットの処理速度をいくら改善しても、対応の主体が人である限り、スケールの壁は超えられません。
一方、チャットベースでAIエージェントが対応の主体となるツールは、使用量課金を基本とし、対応の自動化と人の役割の転換を同時に実現します。
CSチームの仕事は「問い合わせを処理すること」から、VIP顧客への接客、VoC分析、AIエージェントの設計・改善といった「人にしかできない高付加価値業務」へとシフトしていきます。
ただし、AIエージェント活用型であっても、導入・運用の成否はサポート体制の充実度に大きく左右されます。特に日本市場で運用する場合、日本語対応の精度と導入支援の手厚さは欠かせない選定基準です。
自社の課題・規模・予算を整理したうえで、まずはチャネルトークのような無料トライアルから始めることができるツールを試し、実際の運用イメージを確認するところから始めてみてください。